今年度は、前年度実施が遅延した実験実施およびそのデータ分析を行った。その結果、想定外の個人内変動要因が、瞬目およびコルチゾルのデータに内在することが示唆された。そのため、その要因洗い出しにほとんどの時間を費やすこととなり、結果報告を行うことが滞ってしまった。 これらの分析の結果およびこれまでの知見から、今回個人差要因は、主に(今回研究対象者とした)女性の生体リズムに起因にするものと示唆された。つまり、女性の生体リズムとストレスの関連が、研究計画時に想定したそれよりもかなり異なったものであることが推測された。今後この要因をクリアすべく新たな研究方略を検証していくことが、瞬目知覚法実用化には不可欠であることが確認されたものといえる。 なお、今年度までに収集分析した本研究題目のPC上データは、平成23年東北地方太平洋沖地震のため、バックアップも含めほとんど損傷した。現状その回復に全力を注いでいるが完全回復は不可能と思われる。
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