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2007 年度 実績報告書

慢性閉塞性肺疾患患者の運動療法と酸化ストレスに関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 19500615
研究機関東京医科大学

研究代表者

大石 修司  東京医科大学, 医学部, 教授 (00322462)

研究分担者 伊藤 昌之  東京医科大学, 医学部, 助教 (10419731)
松崎 靖司  東京医科大学, 医学部, 教授 (50209532)
キーワード慢性閉塞性肺疾患 / 運動療法 / 酸化ストレス / 過酸化脂質
研究概要

【目的・方法】COPD患者に対して実施している包括的呼吸リハビリテーションは運動療法がその中心である。呼吸リハビリテーションの有効性については、通常呼吸機能や運動耐容能などを用いて評価しているが、本研究ではCOPDの病態にも関与する酸化ストレスマーカーを同時に測定しその意義について検討した。対象は、安定期COPD患者で呼吸リハビリテーション・プログラムに参加した12名の男性(GOLDの分類でstage II 1名、stage III6名、stage IV 5名)で、平均年齢は67歳であった。リハビリ前およびリハビリ後(10〜12週後)に、Body Mass Index(BMI)、MRC息切れスケール、呼吸機能検査、6分間歩行試験(6MWD)、シャトルウォーク試験(SWT)および酸化ストレスマーカー(過酸化脂質=TBARS)を評価した。運動療法はリラクゼーション、ストレッチ、呼吸法、20分歩行(6MWDの70%に歩行速度を調整)、上肢・下肢の筋力トレーニングなどからなる。【結果・考察】BMIおよびMRCスケールには有意な変化はなく、呼吸機能検査でも肺活量、努力肺活量、1秒量、%予測1秒量などのパラメーターに有意な変化は見られなかった。一方、6MWDは平均で53m伸び、SWTでも平均44m改善し、どちらも有意に歩行距離が伸びた。さらに、血清中のTBARSは、リハビリ前が4.8nmol/mlで、リハビリ後では3.8nmol/mlと有意に軽減していた。COPD患者への包括的呼吸リハビリテーションは、呼吸機能の改善なしに運動耐容能の改善とともに酸化ストレスを軽減することが示唆された。したがって、適切な運動療法は、COPD患者においても、骨格筋機能を改善し運動誘発性酸化ストレスを軽減する効果があると推測された。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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