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2008 年度 実績報告書

慢性閉塞性肺疾患患者の運動療法と酸化ストレスに関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 19500615
研究機関東京医科大学

研究代表者

大石 修司  東京医科大学, 医学部, 教授 (00322462)

キーワード慢性閉塞性肺疾患 / 運動療法 / 酸化ストレス / 過酸化脂質
研究概要

【目的・方法】COPD患者に対して実施している包括的呼吸リハビリテーションの有効性について、呼吸機能や運動耐容能などに加えて、酸化ストレスマーカーを同時に測定し検討した。対象は、安定期COPD患者で呼吸リハビリテーション・プログラムに参加した14名の患者、平均年齢は66.7歳であった。リハビリ前およびリハビリ後(10〜12週後)に、BMI、MRC息切れスケール、呼吸機能検査、6分間歩行試験(6MWD)、シャトルウォーク試験(SWT)および酸化ストレスマーカーとして過酸化脂質(TBARS)および活性酸素の消去酵素であるスーパーオキシドジスムターゼの血清中アイソザイム(MnSOD、CuZnSOD)を測定・評価した。【結果・考察】前年度までの解析で、BMIやMRCスケール、呼吸機能検査では有意な変化は見られなかった。一方、6MWDおよびSWTで有意に歩行距離が伸び、運動耐容能の改善が見られた。さらに、血清中TBARSは、リハビリの前後で有意に軽減していた。このメカニズムを明らかにするためにSODを測定したが、今回の測定ではMnSODが97.7ng/mlから110.8ng/mlに有意に増加したが、CuZnSODは16.6ng/mlから16.5ng/mlと変化が見られなかった。MnSODは細胞内器官のミトコンドリアに局在しており、骨格筋のエネルギー産生とより強く関連している酵素である。COPD患者への包括的呼吸リハビリテーションは、呼吸機能の改善なしに運動耐容能の改善とともに酸化ストレスを軽減することが示され、骨格筋でのトレーニング効果が示唆された。これらの結果から、血清MnSODの増加は骨格筋のトレーニング効果に由来する可能性があり、これにより酸化ストレスを高めることなく、運動能力を改善するのではないかと推測された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] COPDのリハビリテーションにおけるSODアイソザイム測定の意義2008

    • 著者名/発表者名
      伊藤昌之
    • 学会等名
      第48回日本呼吸器学会総会
    • 発表場所
      神戸コンベンションセンター
    • 年月日
      2008-06-16

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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