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2009 年度 実績報告書

慢性閉塞性肺疾患患者の運動療法と酸化ストレスに関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 19500615
研究機関東京医科大学

研究代表者

大石 修司  東京医科大学, 医学部, 教授 (00322462)

キーワード慢性閉塞性肺疾患 / 運動療法 / 酸化ストレス / 過酸化脂質 / 抗酸化酵素
研究概要

【目的・方法】COPD患者に対して実施している包括的呼吸リハビリテーションの有効性について、呼吸機能や運動耐容能などに加えて、今回は赤血球中の酸化ストレスマーカーを同時に測定し検討した。対象は、禁煙ができている安定期COPD患者で呼吸リハビリテーション・プログラムに参加した9名である。リハ前およびリハ後(10~12週後)に、BMI、MRC息切れスケール、St.George呼吸質問表(SGRQ)、呼吸機能検査、6分間歩行試験(6MWD)、シャトルウォーク試験(SWT)および赤血球酸化ストレスマーカーとして過酸化脂質(TBARS)、蛋白カルボニルおよび抗酸化酵素(スーパーオキシドジスムターゼ:SOD、グルタチオンペルオキシダーゼ:GPXおよびカタラーゼ:CAT)を測定・評価した。【結果・考察】SGRQは呼吸リハ前後で,Activity, Impact, Totalでそれぞれ4ポイント以上の有意な改善を示し、6MWDおよびSWTでも有意に歩行距離が伸び、運動耐容能の改善が示された。一方、呼吸機能検査では有意な変化は見られなかった。同時に測定した赤血球中のSOD活性と濃度,GPXの活性は呼吸リハ前後で有意な変化は認められなかったが,CAT活性は呼吸リハ後で有意に上昇した(p<0.05)。なお、TBARSや蛋白カルボニルにも有意な変化を認めなかった。これらの結果より、COPD患者において呼吸リハは,酸化ストレスを上昇させずに運動耐容能や健康関連QOLを改善させるとともに、抗酸化能力も改善する可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      大石修司(塩谷隆信、高橋仁美編著)
    • 雑誌名

      現場の疑問に答える呼吸リハビリ徹底攻略Q&A(中外医学社)

      ページ: 7~12

  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      大石修司(大野秀樹、木崎節子編著)
    • 雑誌名

      運動と免疫-からだをまもる運動のふしぎ-(ナップ)

      ページ: 113~7,190~4

  • [学会発表] 運動と呼吸器と活性酸素2009

    • 著者名/発表者名
      大石修司
    • 学会等名
      第49回東北防衛衛生学会
    • 発表場所
      むつグランドホテル(青森県)
    • 年月日
      2009-11-26
  • [学会発表] 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者へのチオトロピウム吸入療法は酸化ストレスを軽減するか?2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤昌之
    • 学会等名
      第49回日本呼吸器学会総会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2009-06-14

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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