研究概要 |
本研究は、平成9年度〜11年度科学研究費補助金(基盤研究(C)(2))を受けた研究課題『防災の視点からの家庭科教育「住生活」領域における教材開発に関する研究』を継続したものであり、これらの成果をふまえて作成した「防災の視点を取り入れた『参加体験型防災学習プログラム』(以下、プログラムという)」を中学校技術・家庭科の授業において実践し, その有効性を明らかにすること。また、プログラムの有効性が検証されたならば、全国の家庭科教員がこのプログラムを実施できるように、映像資料(DVD)を作成することの2点を研究目的とした。 平成19年度は、防災の視点を取り入れた「参加体験型防災学習プログラム」を2校の中学校技術・家庭科(家庭分野)で実践した。授業を展開した千葉県松戸市立第5中学校は、平成19年度千葉県技術・家庭科教育部会研究大会で、授業実践を公開した。また、北海道函館市立本通中学校は、平成19年度北海道中学校技術・家庭科研究大会で、授業実践を公開した。この2校の実践を通して、「参加体験型防災学習プログラム」は、家庭科の授業において有効であるとの評価を得ることができた。特に、千葉県松戸市立第5中学校の実践例は、総務省第12回防災まちづくり大賞(優良賞)に選出され、家庭科での授業実践例が全国的に紹介された。 そこで、平成20年度は、全国の家庭科教員が「参加体験型防災学習プログラム」を実施する際に必要な教材を、映像資料(DVD)にまとめて編集した。また、教師が映像資料(DVD)を基に、授業展開ができるように、教師向けの授業実践例や補助資料及びワークシートなどを添付した冊子を作成することができた。
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