研究課題/領域番号 |
19500684
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
金 東浩 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 講師 (70326271)
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研究分担者 |
佐伯 茂 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 准教授 (60211926)
細田 明美 東京医療保健大学, 医療保健学部, 助手 (40449418)
山岸 あづみ 山形大学, 地域教育文化学部, 助教 (00400531)
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キーワード | 食と栄養 / リポ蛋白質受容体 / メタボリック症候群 / 食品因子 |
研究概要 |
リポ蛋白質受容体ファミリー遺伝子はコレステロール代謝のみならず、肥満、高脂質血症、糖尿病、骨粗鬆症に大きく関与している。即ち、超低密度リポ蛋白質受容体の機能異常は、肥満、高脂質血症に関与し、低密度リポ蛋白質受容体類似蛋白質5の機能異常は糖尿病、骨粗鬆症に関与する。これらの実験事実は、リポ蛋白質レセプターの機能異常が、複数の生活習慣病の発症を惹起し、メタボリック症候群を誘導することを強く示唆する。従って、メタボリック症候群を抑制する鍵は、リポ蛋白質レセプターの活性を制御することにあり、その活性を有する食品因子を同定できればメタポリック症候群を抑制できると期待できる。そこで本研究の1年目には、1)各種リポ蛋白質受容体のcDNAを動物細胞発現ベクターへ挿入した組み換え体を作製し、株化動物培養細胞とラットから分離培養した初代培養細胞に導入し、過剰発現系を確立した。2)各種受容体に特異的な抗体を細胞に反応させ、発現量と細胞膜に局在することを確認した。3)株化動物培養細胞とラットから分離培養した初代培養細胞(a.リポ蛋白質受容体の発現調節)、上記で作製した過剰発現細胞(b.リボ蛋白質受容体を介するシグナル伝達系調節)を96ウェルのプレートに培養し、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、ペプチド、脂肪酸などの食品因子を添加後、数時間または数日間培養し、mRNAを精製した。精製したmRNAを用いてリアルタイムPCRにより発現量解析を行い、リポ蛋白質受容体ファミリー遺伝子の発現に影響を与える複数の食品因子が同定された。現在、食品因子による発現調節の詳細な作用機構の解明と疾患モデル動物を用いた食品因子による発現調節の分子機構を明らかにすることを目的に解析を行っている。
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