研究概要 |
高齢社会の進行は、農業においては農業従事者の高齢化、農業労働における女性就労者の増加という問題を引き起こしており、このような高齢農業従事者の疲労とその軽減対策は農村保健における重要な研究課題となっている。本研究においては、これまで実施してきた農業従事を対象とした研究結果を踏まえ、高齢農業従事者の健康を規定する生活環境要因について、食生活を含む生活習慣と疾病との関連、食習慣と高齢者の健康の問題、農作業負担と健康状態、農作業による身体的疲労の原因と考えられる作業負担等の調査結果について総合的解析を進め、農作業による疲労問題を生活構造全体の中で捉え、高齢農業従事者の疲労軽減、さらに健康の維持増進を最終目標とする生活環境、食生活改善のための行動支援のあり方を明らかにすることを目的とする。 21年度は,19,20年度に実施したエネルギー代謝測定実験および疲労および食習慣アンケート調査結果について、農作業負担と健康状態、疲労に及ぼす食事摂取状況の影響について総合的な解析を継続し、食生活を含む生活習慣と疾病との関連,食習慣と高齢者の健康の問題,農作業負担と健康状態について検討した。非農業従事高齢者に対して同様の食物摂取頻度調査法(BDHQ)による食事調査を実施し、本調査対象者の調査結果を含めた高齢者の生活構造の中に潜在する健康問題の改善策を検討した。 また、研究活動推進に関連のある研修会へ参加し、課題達成の一助とした。
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