ハワイ・マウナケア山頂、すばる望遠鏡横での撮影を行った。現地協力者の事前の情報から気象状況くの対応を行った。マウナケア山は標高4200mの高地のため、気温は氷点下になる。そこで機器の動作への影響を考慮し、国内で事前に試験し動作を確認した。また湿度が低く乾燥から来る静電気による機器の異常、特に撮影データを補完するハードディスクの破損に対しては、撮影時のメモリーカードやハードディスクのバックアップの仕組みを構築し対処した。また風速は10mを超えることも頻繁にあり、カメラなどの機器の転倒に対する対策ばかりでなく、風塵によりPCなどの異常や破損に対して防塵用のケースなどの準備を行い対処した。 また撮影手法としては事前に確立した太陽高度を用いた露出制御の手法を実施した。計算から求めた太陽高度に連動し露出量を変更することで、激変する薄明中の明るさに追随する撮影手法を採用した。これにより、昼夜連続し、周辺風景と星空や青空を臨場感を保ったまま写し出すことに成功した。この得られた画像は、高い臨場感を保つようハイビジョンまたはそれ以上の品質での動画化を行った。 ハワイ・マウナケア山頂の撮影では、現地において聖地の位置づけであり、地域住民の方々への理解と協力ならびに許諾等が重要となる。そこで、国立天文台ハワイ観測所の協力のもとOffice of Mauna Kea Managementの許諾ならびにハワイ州の許諾に従い実施したことを申し加える。
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