研究概要 |
1,本研究では、今後の理科教育の発展に資するため、以下の方向で研究を進めた。 (1)日本物理教育学会近畿支部に蓄積されている「青少年のための科学の祭典」の資料を、科学的原理に照らして点検・補完し、用途や利用対象等で分類した教材資料集を刊行するための研究 (2)高等学校「物理II」の選択可能項目に関する教育上の問題点を整理し、高等学校における現代物理分野の新たな教材を開発のするための研究 2.研究成果 (1)近畿2府4県で行われた過去数年の「青少年のための科学の祭典」の出展から、学校教育教材として適切なもの120点あまりを整理して、「青少年のための科学の祭典(近畿)実験工作教材集」を編集し刊行した。内容を、1,音と光、2,身のまわりの世界、3.おもちゃと力学の世界、4.電気と磁気、5.エネルギー・放射能、 6,対称性が面白い、の6つの章立てにして、それぞれに包括的・科学的な解説を付し、その後に関係する実験工作教材を配して、科学的な体系性と各教材の位置付けがわかりやすくなるよう工夫し編集したものである。各教材の記述に関しても、科学的な見地から本研究グループの責任で点検・修正を行い、表現や体裁上の統一性にも配慮した。一過性の出展物を科学的な視点から見直し、持続的な資料として体系化たことの意義は大きい。 作成した冊子は、今後の科学教育の振興に役立てられることを期して、近畿2府4県の国公私立の全小・中・高等・特別支援学校に各校1冊ずつ寄贈し、教育委員会その他の公的機関にも求めに応じて寄贈した。 (2)高等学校の現代物理分野に関しては、大学の第一線の研究者に依頼して、高校生の水準で理解でき、かつ興味関心持って自学自習できるような、いくつかのテーマの現代物理学教材を作成した。 (3)本研究ではウェブサーバーの機器を購入して、(1)、(2)の内容をウェブ上で公開している。(2)にっいては、研究期間内に印刷・刊行するまでには至らなかった。
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