研究課題/領域番号 |
19500747
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
渡邉 重義 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (00230962)
|
研究分担者 |
平松 義樹 愛媛大学, 教育学部, 教授 (00335879)
青井 倫子 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (90253046)
|
キーワード | 科学教育 / カリキュラム / 授業分析 / 幼・小・中 / 連携 |
研究概要 |
本年度は、研究代表者の所属する愛媛大学教育学部の附属幼稚園・小学校・中学校を授業分析の対象として、自然体験的な活動(幼稚園・小学校生活)、エネルギーに関連した授業(小・中学校理科)、水溶液(粒子)に関連した学習などの授業をビデオで記録し、専門領域の異なる研究分担者で授業分析を試みた。その結果、自然体験的な活動においては、言語レベルは異なるが活動内容としては幼稚園と生活科で大きな違いがないこと、個人レベルの体験をクラスで共有化する段階が幼・小・中の科学教育カリキユラムを授業レベルでみるときの鍵の一つになること、などを見出すことができた。自然体験的な活動については、教員養成課程の大学生に対してアンケート調査を行った結果、「泥団子づくり」が約98%の学生の印象に残っていたり、自然体験のエピソードの回答に小学校の校庭での活動がよく取り上げられたりするなど、学校で実施する自然体験活動が原体験として記憶に残り続けることが示唆された。いくつかの事例において授業分析を行った結果、次年度以降の授業分析の観点および科学的な学びのつながりを導く保育・授業のポイントとして、(1)学びの場の設定(学習環境)、(2)活動や観察実験前の教師の導き、(3)活動や観察実験中の教材を介した学習者間の関わり合い、(4)活動や観察実験後の学習者間の表現活動と教師の支援などを抽出することができた。(1)〜(4)は1時間あるいは1単元を対象にした保育・授業研究ではなく、カリキュラムを対象にした保育・授業研究の視点であり、次年度以降の研究でその妥当性と具体的な授業研究の方法を検証する。
|