研究概要 |
エネルギー・環境の生物分野カリキュラム開発のための教材資料として、校内生物資源を中心にそれらの教材特性について昨年度に引き続き調査研究した。 中学校理科では自然と人間単元で自然界のつり合いを学習する.その素材としての,校内樹林落ち葉下での微生物のはたらきに注目する教材を開発した.自然界で最多量に存在するセルロースの分解に着目するために,代用セルロース寒天培地を用いて,代用セルロース分解微生物の存在を確認する小中学校で実施可能な実験の開発を行った.またその時分解産物として糖ができること,さらにそれら微生物によるタンパク質の分解もあることを実験で確認きるようにした.このような微生物の働きを,動物の消化と吸収と関連づけて理解できるようにする必要があるので,だ液のはたらき実験との同一手法を検討した.自然界の分解者としての役割を考えるとき,落ち葉下の土壌動物の役割についての理解も求められるので,大学構内(自然度を違えた2地点)と比較的自然度の高い近隣の雑木林において採集した土壌動物について同定と写真撮影を行い教材化した.この教材は、学校及び近縁の雑木林に出現する土壌動物の分類の手助けとなると期待される これらの開発教材を用いたカリキュラム開発のために,主に小学校理科におけるエネルギー・環境の取り扱いについて,現行の学習指導要領と数社の教科書を新学習指導要領に基づき調査した.また成果公開のためのサーバの準備と教材カリキュラム開発に必要な物品の選定・調達および予備的な検討を行った.
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