研究概要 |
平成21年度は,平成20年度の研究成果を受けて,以下の取り組みを行なった. 第1に平成20年度に構築し,実践したアクティブラーニング型授業の実施結果をまとめるとともに,改善点を抽出した.その上でより高い教育効果を得ることを目指して,授業内容の再検討を行うとともに,改良版アクティブラーニング型授業を構築した.さらに,構築したシステムを実際に授業で実践し,その手法の妥当性と効果について検討し,本研究で提案したアクティブラーニング型の授業が教育効果の高い授業法であることを確認した.加えて,本授業を他の教員に対して公開することによって,他の教員の評価を受けた. 第2にアクティブラーニングの手法を授業時間だけでなく,時間外の課外学習に取り入れる手法について検討した.ここでは,学生が授業時間外に自ら学ぶ,寺子屋型課外学習支援空間の導入を提案した.そして,この課外学習支援を実施することによって,学生の課外学習も含めた総合的な学習支援システムが,学生の学習意欲と理解度向上に大きく役立つことを明確にした. 第3に本研究で得られたアクティブラーニング型授業の教育効果を,日本工学教育協会,日本教育工学会,初年次教育学会など,教育関係の学会で講演発表を行い,学外の様々な教員から評価を受けた. 最後に,これまでの3年間の研究内容について総括するとともに,本級で得られた成果が学生の数理科目に対する学習意欲と学習スキルを向上させる有効な手段であることを実証した.加えて,本研究で得られた結果をもとに,アクティブラーニングの将来的な展望についても検討した.
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