小学校理科教育において、観察・実験とともに、技術的な要素を含んだものづくり・工作が重要であるにもかかわらず、現在の教育課程では取り上げ方が希薄化している。せいぜい、学習指導要領小学校理科編で、"内容の「B物質とエネルギー」の指導に当たっては、3種類程度のものづくりを行うものとする。"(3年)とあり、4~6年では「2種類程度」になっているという状況である。次期教育課程では、授業時間数および学習内容量が増えたが同様の状況である。 そこで、小学校理科で「ものづくり」を組み入れたカリキュラムの作成をいくつかの単元で進める。 平成21年度は、 ・小学校理科における「ものづくり」のテーマを17選ぶことができた。 アイスキャンデー、折り初め、ミョウバンの結晶、尿素の結晶、潜望鏡、お花炭、ミニモーター、豆電球・電子ブザーテスター、発泡スチロールカッター、ミニ熱気球、空気ロケット、風力発電機、サポニウス型風力カー、ソーラークッカー等である。 ・それらを選び、実際にものづくりを行いながら研究討議をするために、研究協力者に集まって貰い、ワークショップを開催した。 実施日:平成21年11月1日9~17時場所:(株)ナリカ実験室 参加者:ものづくりの提案者研究代表者を含あて16各記録2名 ・ワークショップでは、小学生が実際にやった場合の指導、関係の単元の中での位置づけ、有効性を討議した。 ・ワークショップでの討議を踏まえて、月刊誌『RikaTan理科の探検』4巻2号(2010年2月号)に「ものづくりワークショップ」の特集を組んだ。特集は、研究代表者の"「ものづくり」のすすめ"以下、17テーマのものづくりをワークショップに参加した研究協力者に執筆して貰った。『RikaTan理科の探検』4巻2号の5~39頁に掲載した。なお、研究代表者は、本誌の編集長である。
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