研究課題/領域番号 |
19500769
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研究機関 | 一関工業高等専門学校 |
研究代表者 |
梅野 善雄 一関工業高等専門学校, 一般教科自然科学系, 教授 (30042211)
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研究分担者 |
高橋 英則 一関工業高等専門学校, 一般教科自然科学系, 教授 (40042189)
高橋 知邦 一関工業高等専門学校, 一般教科自然科学系, 准教授 (50259793)
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キーワード | 数学教育 / 創造性 / オーブンエンド / グラフ電卓 |
研究概要 |
■研究の目的 科学技術立国を目指す我が国にとって、理工系学生の創造力を育成することは最重要課題である。そのような創造力は、一つの問題を考え続けて「何かに気づく」ことが最初の出発点である。この研究では、学生にオーブンエンドの課題を課して「自分で考え」「自分で発見する」体験をさせる。そして、学生の「数学」に対する見方や「考える」という行為自体にどのような変化が起きていくかを調査して、その変容の経緯を明らかにする。そのことを通して、どのようなタイプの課題が、どのような学生側の要因と重なったときにそのような変容を引き起こしやすいかを明らかにする。 ■研究の意義 本研究では、数学に関する一般的な性質を発見させる課題を継続して与える。学生に与える課題は、成績の上下によらず回答可能な内容である。学生は、自分で考え何かを発見する喜びを何度も体験することになる。これにより、「考える」ことへの抵抗が薄れ、「考えることの楽しさ」を実感するようになることが期待される。それは、数学のみならず、他科目での取り組みにも好影響を与えるだろうことが期待される。 ■初年度の概要 (1)PISAやTIMS等の既存の調査を参考にしながら、追跡調査のために必要な質問項目を設定し、実際に質問紙調査を行った。 (2)学生の性格や創造性に関する調査を、市販の検査用紙を利用して行った。 (3)学生にグラフ電卓(TI-89)を貸与し、主要な使用方法を説明した。 (4)グラフ電卓を利用して関数を利用したグラフアートを作成させ、全国関数グラフ・アートコンテストに応募したところ、3名の学生の作品が入選した。 (5)長期休業の課題として、試行錯誤を伴うオープンエンドの課題を提示した。 (6)現在は、提出されたレポートの分析と、(1)(2)の調査との関連性などを分析中である。
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