研究概要 |
きっづ光科学館ふぉとんにおいて平成20年度に実施した各イベントの構成要素に関する特徴と効果を抽出、評価した。 1.動機づけ型;科学講演会・フェスティバル型:サイエンスセミナーでは、演者の周到な準備と工夫、演示実験の検討により、内容の先端性や難易度にかかわらず、科学教育の動機づけを有効に展開できた。また施設訪問研究では、目的意識を明確にして事前学習に留意したことから,科学技術に関する興味や関心を増加させることに大きな効果が得ちれた。 2.環境醸成型;親子実験教室型:夏季企画展の他に、家庭内の親子環境を醸成することにより、「意外性」と「驚き」に代表される日常の不思議を科学で理解するために、生活の一部に科学を位置づけた、いわば、科学実験に関する体験入門を試みる親子実験教室を実施した。原体験化を通して無意識のうちに科学好き・実験好きに繋がる有効な動機づけ効果が得られた。 3.技術研修型;教員研修型:授業で手軽にでき、子どもに見せ、作業させる実践的内容,フィールドワーク、日頃できない実験・実習、高度なテクノロジー体験、地域教材の活用について研修した。不思議を有し、それが分かることが理科嫌いをなくす手段であり、科学や理科の枠にとらわれず研究の姿勢を学ぶことが重要である。 4.特別授業型;学校教育補完型・特別実験、出前授業型:エネルギー、光、宇宙、エネルギー、環境の不思議について考えさせるために、全体像を描くマップ作成を試み、先端的研究を担う研究者からの支援とメッセージを含め、教育的視点からの提言を交え実施した結果、高度かつ先端的内容を含みつつ、研究への身近なイメージを把握させることができた。 5.ふぉとん実験屋台村モデルの試行実験と評価:上記をもとに参加者が好むテーマを選択学習し、個々の理解速度に合わせて次テーマに移動できる「ふぉとん実験屋台村モデル」を提唱し、実践した。多くの利点を有する他、意外性と驚きに代表される日常の不思議を科学で理解するために有用である。けいはんな学研都市や枚方市で試行し、屋台ブースの参加者820名を得るなど、9割近くの子供達が、理科実験を楽しみ、動幾づけされ、理解度は極めて高いことが判明した。
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