研究課題
1.復唱能力実験に関する成果報告について復唱作業が上手くいかない担当者の場合、特殊なヘッドホン、または口鼻部を覆うマスクタイプのマイクロホンの使用によって復唱精度が向上させられることが推察できた。この研究成果をオーストリア(リンツ市)にて開催された国際学会icchp2008にて報告を行った(Support Technique for Real-Time Captionist to Use Speech Recognition Software)。今後、被験者数の増加や実験後のヒアリングによって、復唱能力向上および復唱者養成のためのコンテンツ作りのヒントを得たい。2.音声認識即時字幕による実験的講義保障の実施。実験的な情報保障を行うために、人員的な体制の整備と工学的なシステム構築を行った。実際の講義内容をリアルタイムに字幕化する実験を18回実施した。この間、各担当者(復唱担当者および校正担当者)の作業内容に関するアンケートおよびヒアリングを実施した。これらの結果に基づきながら適宜、連携作業用ソフトウェア「SR-LAN2dash」の改良を実施した。これらの研究成果の発表を、次年度予定している。3.音声認識即時字幕にも共通して利用可能な遠隔情報保障用システムの研究および開発音声認識即時字幕でも通用するこのような補助的な遠隔情報保障手法について研究した。その研究成果は、電子情報通信学会論文誌Dにて査読論文「遠隔講義保障におけるリアルタイム字幕作成者を支援するための映像情報提示手法に関する基礎的研究」として掲載された。また、その研究成果を取り入れた通信システム開発に関する研究報告「字幕作成担当者のための専門性の高い講義に対応した遠隔地リアルタイム字幕提示システムの開発」は電子情報通信学会で高く評価され、電子情報通信学会・第6回ヒューマンコミュニケーション賞(HC賞)を受賞した(2009年3月24日於:島根大学松江キャンパス)。
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電子情報通信学会論文誌D Vol.J91-D No.9
ページ: 2236-2246
11th International Conference ICCHP 2008, Springer Berlin/Heidelbrg, Computers Helping People with Special Needs (ISSN 0302-9743)
ページ: 647-650
電子情報通信学会技術研究報告 108(332)
ページ: 1-8