| 研究概要 |
本研究では,大学などにおいて講義形式で行われる授業について,学生と教員の間の意思疎通を自由かつ円滑にするための教育支援システムを構築することを目的としている.特に近年の学生は質問や意見の発表などを自分から積極的自律的に行うという点において問題が見られる例が多いことに鑑み,学生側から教員に対して容易に働きかけができるような教育支援システムについて検討し,開発・評価を進めている.本研究の特徴として,ネットワーク技術として,我々が提唱した新しい通信技術であるイーサフォンを利用する.
本年度は,昨年度に引き続き,約20台のイーサフォン端末を製作した.本年度は昨年度の端末及び教育支援システムの試作結果に基づき,主としてイーサフォン端末実装上の工夫をこらすことで,イーサフォン端末の製作過程を合理化し,より効率的に研究を推進することが可能な実装方法を実現した.具体的には,イーサフォン端末のケース加工における工程の合理化や,内部配線の効率的実装方法を検討し実践することで,端末作成における工程の効率化・合理化を果たすことができた.
また,今年度及び昨年度に作成した端末を実際の大学教育現場で試験適用することで,本年度におけるイーサフォン端末実装上の工夫が有効であることを確認するとともに,教育支援システム全体としての有効性を確認することができた.また,昨年度よりもさらに規模の大きな実験を問題なく実施したことにより,イーサフォン端末のネットワーク装置としての有効性もさらに確認することができた.
|
