研究概要 |
本研究では,大学などにおいて講義形式で行われる授業について,学生と教員の間の意思疎通を自由かつ円滑にするための教育支援システムを構築することを目的とする.特に近年の学生は質問や意見の発表などを自分から積極的自律的に行うという点において問題が見られる例が多いことに鑑み,学生側から教員に対して容易に働きかけができるような教育支援システムについて検討し,開発・評価する.本研究の特徴として,ネットワーク技術として,我々が提唱し福井大学が特許を保有する新しい通信技術であるイーサフォンを利用する.イーサフォンは我々が提唱し福井大学が特許を保有する新しい通信技術である(特許第4110251号「通信装置、および、通信方法」).イーサフォンは,イーサネットの技術を使って音声やディジタルデータを伝送する簡易な通信方式である.イーサフォンはTCPやUDPといった複雑な上位プロトコルを利用しないため設定が不要できわめて容易に利用することが可能である.かつ,イーサフォンのプロトコルは単純で簡易なため,イーサフォンの端末コストはきわめて低廉である. 本年度は,昨年度に引き続き,約20台のイーサフォン端末を製作した.本年度は昨年度までの端末及び教育支援システムの試作結果に基づき,より合理的な製作過程による端末試作を進めた.また,試作端末を用いた動作実験を行った.さらに,サーバシステムの改良を行い,新たなサーバソフトウェアを開発することで,本手法をより有用なものとすることができた.
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