研究概要 |
本研究は、情報通信技術を習得するためのe-learningシステムを構築することを目的としている。本年度は、初心者向けのアドホックなIT学習用Webシステムの開発を行った。元となるコンテンツとして一般向けの教科書を選び、これを適当な重位のサブコンテンツに分割しデータベースに格納した。 利用者が学習したい専門用語を入力したら、学習者の知識状況に応じて、学習者にとって理解可能な学習内容をわかりやすく表示する。これを実現させるために以下の3つの機構を持たせた。 ・フィルタリング機構:個々の学習者の知識状況に応じて,理解が可能と思えるコンテンツのみを表示する。 ・分類機構:コンテンツを(前提用語の説明,基礎説明,詳しい説明,応用)に分類して提示することで,キーワードに対する知識の構造化を支援する。 ・前提知識学習機構:キーワードを理解する上で必要不可欠な他の専門用語(以下前提用語と呼ぶ)の説明を表示することで,未知の専門用語を用いた説明を防ぐ。 まず、上記3機構の実現手法を提案し、その有効性を実験システムを構築して確認した。実験の結果,提案手法を用いた分類,フィルタリングでは,概ね定義通りコンテンツが適切に分類されている,また,ピックアップされたコンテンツはその対象とする学習者にとっての知らない専門用語が少なく,理解しやすいコンテンツであることを確認できた。
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