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2009 年度 実績報告書

モチーフへの注視と構図のバランスに基づいたデッサン描画のための教育支援システム

研究課題

研究課題/領域番号 19500811
研究機関岩手県立大学

研究代表者

亀田 昌志  岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 准教授 (60243325)

キーワード教育支援 / デッサン / プロポーション(比率) / 奥行き / 箱パース / 対話
研究概要

本研究の目的は,初心者向けのデッサン描画支援システムの開発を目的である.本研究では,効率的な学習を行うには対話性が重要であると考え,ガイドの提示に基づいた反復的な描画学習を行うシステムを提案している.昨年度までは,描画者がモチーフを観測したときに,その縦横比を正確に捉えることを目的とした評価とガイドの提示を併せたシステムを実装してきた.
このとき,熟練者や文献によれば,デッサンは2次元的なものであるが,3次元であるモチーフを意識して2次元表現を行うことが重要であるとされている.そこで,昨年度開発したシステムを改良して,モチーフの3次元的要素である奥行きを学習するシステムの構築と評価実験を行った.ここでは,奥行きの情報を1)モチーフが向いている角度と,2)3方向(縦・横・高さ)の比率で評価できると考え,箱パースと呼ばれるモチーフを囲む仮想的な直方体を用いての学習を行う手法を提案する.
まず,描画者は,モチーフをディジタルカメラで撮影する.それを入力されたシステムは,描画者の視点から見たモチーフに対する箱パースの正解画像を自動的に作成する.次に,描画者は,モチーフを観測しながらマウスで操作することで,画面上に表示された箱パースを適切な角度となるように移動させる,そのとき,システムは,描画者が入力した箱パースから求められた角度と,最初に得られている正解画像における角度を比較し,その差が大きければ適切なガイドを提示する.描画者は,ガイドに従って再度箱パースを移動させ,正解画像の角度と一致するまで反復学習を行う.
10名の被験者により学習の効果を確かめる実験を行ったところ,提案したシステムを使用することで,モチーフを見て最初に箱パース設定する角度と正解画像との誤差,および正解に達するまでの移動回数が共に小さくなっているという結果が得られ,描画学習において提案システムが有効であることが明らかとなった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] モチーフの奥行き情報を理解するための初心者向け対話的デッサン学習支援システムの検討2010

    • 著者名/発表者名
      清水和樹, 亀田昌志
    • 学会等名
      情報処理学会第72回全国大会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2010-03-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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