研究概要 |
前年度に構築したバスケットボールデータ管理システムBM (Basketball data Management system)の評価,改善及び機能の充実を行い,以下のような研究成果が得られた. 1. Webページを利用したBMの評価システムの構築 Webページ上で自在に制御可能な試合データを利用しながら,BMの入力画面からデータ入力の練習を行うためのシステムを構築した.このシステムは入力練習と同時にディスプレイ上でのペン入力の移動時間も記録できるようになっており,入力操作に慣れてきたユーザの移動時間を解析したところ,現在の入力画面レイアウトの妥当性について定量的に確認することができた.また,Webページによる効率的なアンケートの実施方法についても検討し,そのプロトタイプを構築した. 2. 3次元多機能データ解析システムの導入 BMに3次元解析表示機能を導入することによって,特にシューデータの多様な解析表示が可能になった.更に,アニメーション機能を利用することにより,例えばボールの高さやスピードの変化を意識したパス回しからシュートに至るまでフォーメーションプレイなどの動的な表現も可能になり,視覚的効果が大幅に向上した. 3. 試合データに基づくコーチング機能の構築 前年度に検討を開始したBMの重要な機能であり,本年度はそのプロトタイプとして,評価の容易なタイムアウトと選手交代のタイミングをアドバイスするコーチング支援機能を実現し,次年度におけるアドバイスの種類の増加や選手の心理状態の解析機能を構築する上での第一歩とした. なお,本年度に予定していた近隣の小・中・高,クラブチームの指導者および東北地区高専バスケットボール関係者を対象にしたBM利用者講習会については,その前に新機能の付加を最優先に取り組むことが必要であると判断し,当初の予定を変更して次年度に実施することとした.
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