• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

近代日本の計量関係実物資料の成立過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19500860
研究機関東洋大学

研究代表者

大網 功  東洋大学, 工学部, 教授 (20058069)

研究分担者 蔵原 清人  工学院大学, 工学部, 教授 (50178092)
西田 雅嗣  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (80198473)
キーワード京枡 / 江戸枡 / 江戸時代における地方枡の内容積 / 明治初期の古分銅 / 後藤家の分銅 / メートル法計量の起源 / 江戸時代の度量衡 / 計量器の歴史
研究概要

1.実物資料:
(1)枡:江戸時代の公定枡である京枡、江戸枡各1升についてそれぞれ精密に実測した。また、備前枡、飛騨高山の弥惣枡などの地方枡各1升についてもそれぞれ精密に実測した。それらの結果を京枡の基準枡である「御本枡」1升と比較してみる。京枡は「御本枡」の実測結果の誤差の範囲内で一致するが、江戸枡はそれを逸脱し.枡の容量の小さいものから大きいものまで多様の値が実測された。地方枡については弥惣枡、備前枡各1升は「御本枡」より大きな容量で実測され、紀州枡、尾張枡は容量が「御本枡」に近い値で実測された。(2)質量:明治初期の貫系の5組の分銅群((1)内田正学の分銅、(2)鉛で補正された後藤分銅、(3)後藤家の黄銅分銅(4)ノブネジ込みの分銅(5)クロームメッキの分銅)の質量を精密に実測し、系列としての不確かさを検証した。その結果、大蔵省検印のある内田正学の分銅群、後藤家の黄銅の分銅群、クロームメッキの分銅群は極めて精度の高い分銅群であった、(2)補正された江戸時代の後藤家の分銅の内、4両から30両までの分銅は明治に入って鉛が付加され、質量が補正されていた。これは江戸期の分銅が明治初期より基準質量が小さいことを意味している。
2.メートル法の起源および日本幕末期の西洋度量衡に関する調査:
(1)メートル法の起源に関する調査は平成17年度までの成果に加えてパリの国立古文書館、パリ天文台・図書館などで支書を調査し、メートル法計量の起源に関して新知見を得た。(2)日本幕末期におけるオランダ、イギリスの度量衡調査:オランダのブールハーヴェ博物館、デルフト技術博物館などで、文書および実物を点検し、日本の幕末期におけるオランダの計量法に関して新知見を得た。また、イギリスロンドンではロンドン科学博物館で文書を調査し、メートル法計量の起源に関して新知見を得た。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 天野の日本度量衡史研究(II.実測)2007

    • 著者名/発表者名
      大網 功
    • 雑誌名

      計量史研究 Vol.29, No.2

      ページ: 143-155

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 京枡の実測(2)「御本枡」以外の京枡の実測結果2007

    • 著者名/発表者名
      大網 功
    • 雑誌名

      計量史研究 Vol.29, No.2

      ページ: 179-189

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi