研究概要 |
本科学研究費補助金による研究の成果は2009年度以下の国際会議において発表した。 (1)Dis/continuities : Nation-State Formation in Japan with Science, Technology, and Medicine during Imperialism, War, Occupation, and Peace, 1932-1962 (2)第23回国際科学史会議 (3)AAS Annual meeting それぞれにおける講演タイトルは以下の通りである。 (1)TB research in the Japanese Imperial Army、(2)US shopping list of human experimentation data presented by former Japanese B.W. units, Ishii Organization、(3)The Acquisition of the Data of "Experiments" Conducted in the Japanese BW(Biological Warfare) Program by the U.S. in 1947 このうち特に重要なものは(1)で、戦前における結核研究および結核制圧活動は、まさに官軍民が一体となって推進したものであったにとを明らかにした。この体制は、戦後の占領期には「軍」が「占領軍」に代わり、継続していたことを示す証拠の収集を09年度においては精力的に進めた。本年度の研究を通じ、日本における戦後の科学技術研究体制が、戦前の体制を引き継いでいる分野と、一新された分野とがあるが、引き継いでいる分野の研究・分析の必要性を痛感した。そうした方向の研究として10年度から、「国家プロジェクト科学と立法化--結核と地震研究」に着手した。
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