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2008 年度 実績報告書

テフラの年代測定と既報年代値に基づくC-14較正年代(IntCal04)の検証

研究課題

研究課題/領域番号 19500869
研究機関奈良教育大学

研究代表者

長友 恒人  奈良教育大学, 教育学部, 教授 (80031582)

キーワードC-14年代 / IntCa104 / ルミネッセンス法 / テフラ / クロスチェック
研究概要

(1)浅間山や三瓶山などを給源とし、既報年代が約14kaから25kaの相当するテフラ(As-YP,As-MP,SUKなど)7試料をサンプリングしてルミネッセンス法による年代測定を行った。
(2)新編火山灰アトラス(町田洋・新井房夫(2003))を基本として、C-14年代法によって測定されたテフラの年代を集積し、未較正のC-14年代値についてはIntCal04により年代値を較正した。
(3)以上のデータと既に得られているテフラのルミネッセンス年代値を適用して、約6kaから約30kaまでのテフラ年代(14テフラ層を対象とした18測定値)にっいて、ルミネッセンス年代とC-14較正年代のクロスチェックを行った。その結果、年輪年代によって較正されたC-14年代の範囲と珊瑚の年縞によって較正された若い年代に相当する約6kaから17kaの範囲では両者はよく一致した。約20kaを超える範囲ではC-14年代がいくらか過剰に較正されている傾向が窺えるが、必ずしも確定的ではない。珊瑚の年縞によって較正されたC-14年代が年輪年代で較正されたC-14年代と同じ程度の信頼性があるかどうかについて厳密に議論するためには、以下の点について更に検討することが必要である。(A)C-14年代値が得られているテフラとルミネッセンス年代測定試料を採取した層序の関係を明らかにすること(特に、浅問山起源のテフラ)、(B)ルミネッセンス年代値の誤差を可能な限り小さくすること、(C)30kaを超える年代値の範囲も含めてルミネッセンス年代測定試料の数を増やし、較正されたC-14年代値とのクロスチェックを統計的に処理すること。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] ルミネッセンス法を用いた津波堆積物の年代測定の試み : 北海道東部, 根室沿岸低地の試料を例として2009

    • 著者名/発表者名
      七山 太, 長友恒人, 下岡順直, 他7名
    • 雑誌名

      地質学雑誌 受理(2009年3月)(未定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 残存TLを評価したTL年代測定法の改良とそれを利用したレス堆積物のTL年代とOSL年代の比較2008

    • 著者名/発表者名
      下岡順直, 長友恒人, 小畑直也
    • 雑誌名

      奈良教育大学紀要 57-2

      ページ: 49-54

  • [雑誌論文] 黄冶唐三彩窯跡出土陶片の熱ルミネッセンス(TL)年代測定2008

    • 著者名/発表者名
      青木智史, 出川哲朗, 長友恒人
    • 雑誌名

      奈良教育大学紀要 57-2

      ページ: 85-91

  • [雑誌論文] ルミネツセンス法を用いた原田遺跡堆積物の年代測定2008

    • 著者名/発表者名
      下岡順直, 長友恒人, 小畑直也
    • 雑誌名

      原田遺跡(4)尾原ダム建設に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書12 (島根県教育庁埋蔵文化財センター)

      ページ: 151-161

  • [学会発表] テフラのTL年代と既報年代との比較2009

    • 著者名/発表者名
      下岡順直, 長友恒人, 鶴明信
    • 学会等名
      第25回ESR応用計測研究会・2008年度ルミネッセンス年代測定研究会合同研究会
    • 発表場所
      浜松アクトシティー研修交流センター(浜松市)
    • 年月日
      20090300
  • [学会発表] An automated TL and OSL syst em with a low temperature sample holder and four optical paths2008

    • 著者名/発表者名
      Y. Shitaoka, T. Nagatomo andN. Obata
    • 学会等名
      12^<th> international conference on luminescence and electron spin resonance dating
    • 発表場所
      北京大学(中国)
    • 年月日
      20080900
  • [学会発表] ルミネツセンス法を用いた津波堆積物と広域テフラの年代測定の試み2008

    • 著者名/発表者名
      重野聖之, 七山 太, 長友恒人, 他7 名
    • 学会等名
      日本地質学会第115年学術大会
    • 発表場所
      秋田大学(秋田市)
    • 年月日
      20080900
  • [学会発表] 考古遺跡堆積物の残存TLを考慮した熱ルミネツセンス(TL)法による年代測定の有効性-光ルミネツセンス(OSL)法との比較-2008

    • 著者名/発表者名
      長友恒人, 下岡順直, 小畑直也
    • 学会等名
      日本文化財科学会第25回大会
    • 発表場所
      鹿児島国際大学(鹿児島市)
    • 年月日
      20080600
  • [学会発表] 考古遺跡を形成する堆積物の光ルミネッセンス(OSL)年代測定一多試料法と単試料法による蓄積線量評価の比較-2008

    • 著者名/発表者名
      長友恒人, 下岡順直, 小畑直也
    • 学会等名
      日本文化財科学会第25回大会
    • 発表場所
      鹿児島国際大学(鹿児島市)
    • 年月日
      20080600
  • [学会発表] 根室地域で発見された津波堆積物とテフラのルミネッセンス法による年代測定2008

    • 著者名/発表者名
      重野聖之, 長友恒人, 須崎憲一, 他4名
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2008年大会
    • 発表場所
      幕張メツセ(千葉市)
    • 年月日
      20080500
  • [備考] (奈良教育大学学術リポジトリ)

    • URL

      http://near.nara-edu.ac.jp/

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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