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2007 年度 実績報告書

火山灰編集年法を地下地質に適用した関東平野の形成史解明

研究課題

研究課題/領域番号 19500886
研究機関首都大学東京

研究代表者

鈴木 毅彦  首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (60240941)

キーワード地質学 / 地殻変動 / 地下地質 / 火山灰層序 / 関東平野
研究概要

関東平野において,火山灰編年学的手法により地形と地下地質の構造を明らかにし,その平野形成モデルを構築するため,平成19年度は,以下の研究を行った.町田市2地点と多摩市1点のコアで,既に東京都土木技術センターにおいて局部試料として保存されているテフラ試料の分析を予察的に行った.扱ったテフラ全てに対して超音波洗浄器による洗浄を施し,その後,実体顕微鏡を用いて斑晶鉱物・火山ガラスの観察を行った.それらの中,火山ガラスが卓越するガラス質火山灰層5試料(町田南コアで4点,多摩コアで1点)については,温度変化型屈折率測定装置とエネルギー分散型X線分析装置を用いた火山ガラス・斑晶鉱物の屈折率測定と火山ガラスの主成分化学組成分析を行なった.その結果,町田南コアの試料については,当該地域における既存研究から推定されるよりも年代の新しいテフラ層の存在を示唆する結果が得られた.この結果の確実度を高めるため,充分な火山ガラスを確保できると判断された試料については,微量成分化学組成測定を目的としたICP分析を行うため,その準備段階として外部委託により,火山ガラスの純化作業を実施した.また,町田市の2地点間において同一テフラとみられるテフラが複数検出された.それらの2地点間における深度はほぼ同じであったが,既存研究からは同地域には溝ノロ向斜が存在し,南東方向への傾きが予想され,コアの予察結果とは矛盾する.さらに本年度は,今後コアから検出が予想されるテフラの模式試料として,多摩丘陵に加え,房総半島,銚子地域においてテフラ試料の採取を実施した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Analysis of titanomagnetite within weathered middle Pleistocene KMT tephra and its application for fluvial terrace chronology, Kanto Plain, central Japan.2008

    • 著者名/発表者名
      Suzuki, T.
    • 雑誌名

      Quaternary International 176

      ページ: 119-127

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 武蔵野台地南東部地下における上総層群のテフロクロノロジー2007

    • 著者名/発表者名
      村田昌則・鈴木毅彦・中山俊雄・川島眞一・川合将文
    • 雑誌名

      地学雑誌 116

      ページ: 243-259

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Tephra studies on Quaternary explosive eruptions in the Japanese Islands2007

    • 著者名/発表者名
      Suzuki, T.
    • 雑誌名

      The Quaternary Research 46

      ページ: 283-292

    • 査読あり
  • [学会発表] Tephrochronological Study on Underground Quaternary Marine Stratain Tokyo Metropolitan Area, Japan2007

    • 著者名/発表者名
      Suzuki, T., Murata, M., Nakayama, T. Kawashima, S. and Kawai, M.
    • 学会等名
      XVII INQUA Congress the Tropics: Heat Engine of the Quaternary
    • 発表場所
      Cairns, Australia
    • 年月日
      2007-08-01

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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