研究課題/領域番号 |
19509002
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
原田 一平 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 協力研究員 (80451748)
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研究分担者 |
町田 功 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 研究員 (80435768)
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キーワード | 自然現象観測・予測 / 計測工学 / 火山噴出物 / 火山ガス / 地下水水質 / リモートセンシング / DOAS / 三宅島 |
研究概要 |
火山災害はいつ生じるのか、現時点では予測不可能である。火山災害の程度を科学的に論じるためには、噴火前に十分な調査が行われていなくてはならず、これに適した研究地域は極めて少ないのが現状である。しかし、三宅島においては、町田(研究分担者)によって長年のモニタリングがおこなわれており、地下水水質の変化を時系列で追う事ができる。同じくリモートセンシングによって得られる衛星画像も、過去から現在までさかのぼって解析が可能であるため、2000年三宅島噴火後に生じてきた地表現象と地下現象を関連付けて論じることが可能となる。そこで、本研究では衛星計測データを用い、三宅島の噴火後の地表に堆積した火山噴出物および火山噴出物表層部における植生性状、大気汚染物質濃度のモニタリングを行い、火山噴出物量の厚さを見積もることを目的とする。本研究では、地上測定による火山ガスおよびキセノンフラッシュランプによる可搬型光源と紫外望遠鏡を利用したDOAS法による火山ガスの測定を行い、衛星計測データから火山ガスの地上測定点周辺における植生指標(NDVI)を算出して、植生の生態状況と火山ガス(SO2)との関連を調査した。解析対象地域は、三宅島東部の坪田高濃度地区で2008年12月8日から12月11日の期間に火山ガスの長期24時間連続観測を行った。火山カスは12月11日2:30amから7:20amの時間帯に坪田高濃度地区で発生し、40ppbから1600ppbと高濃度なSO2が観測された。現地調査と衛星計測データより、火山ガスにより被害を受けた植生が回復している地域と植生が回復していない地域を把握したが、地下水の水質に深刻な影響を与える火山噴出物のCaSO4・2H2P(ジプサム)は抽出されなかった。地下水水質データとリモートセンシング技術によって得られたデータを比較した結果、悪化した地下水水質の回復が遅いことを明らかにした。
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