• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

大気・降水中水銀の形態別多点観測:東アジア地域における水銀長距離輸送の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 19510006
研究機関富山大学

研究代表者

加賀谷 重浩  富山大学, 理工学研究部(工学), 准教授 (50272894)

研究分担者 川上 智規  富山県立大学, 短期大学部, 教授 (10249146)
キーワード環境分析 / 多点観測 / 降水中水銀 / 大気中ガス状原子水銀 / 大気中粒子状水銀
研究概要

降水中水銀および大気中ガス状原子水銀の多点観測を開始するとともに,大気中粒子状水銀について種々の情報を収集することに主眼をおき研究を進めた。【多点観測】降水を網羅的に採取することを目的とし,市販の感降雨雪器,リニアアクチュエーター,ディップタイマー,リレーを用いて自動降雨採取装置を自作した。これを富山大学(富山県富山市),富山県立大学(富山県射水市)の2点(定点)に設置し,降水を採取して,これに含まれる全水銀を定量してデータを蓄積した。また,申請者らが開発した粒子カットフィルターを接続した水銀捕集管を用いる方法により,富山市と射水市とで大気中ガス状原子水銀を計測し,そのデータを蓄積した。大気中ガス状原子水銀においては,採取時期によりそれほど大きな濃度変動は認められなかったが,富山市と射水市とでは水銀濃度に若干の差異が認められることが明らかとなった。降水においては,比較的大きな水銀濃度変動が認められたが,これには総雨量なども関与していると考えられることから,現在湿性沈着量に変換して評価しているところである。また,富山県内を中心に降水採取地点5点程度を選定した。現在,これら地点において降水を採取し,全水銀濃度を測定するための試料採取方法,保存方法,輸送(回収)方法について検討を進めている。【粒子状水銀】富山大学と富山県立大学とで,ローボリュームエアーサンプラーを用いて大気中エアロゾルを分級捕集し,粒子径ごとの水銀を定量したところ,採取時期により分布が大きく異なることが明らかとなった。各粒子径における水溶性主要成分の分布と比較したところ,ある採取時期の水銀分布はNa, C1との,またある時期ではNH4, SO4などとの相関が認められた。この点については,今後さらにデータを蓄積し,解析を進めていく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 硫化亜鉛(II)吸着濃縮/加熱気化原子吸光分析による 降水中溶存水銀(II)の定量2007

    • 著者名/発表者名
      加賀谷 重浩, 他2名
    • 雑誌名

      分析化学 56

      ページ: 1127-1131

    • 査読あり
  • [学会発表] 安価な自動降雨採取装置の製作2007

    • 著者名/発表者名
      長井 丈史, 加賀谷 重浩, 他1名
    • 学会等名
      日本分析化学会中部支部「分析中部ゆめ21」若手交流会 ・第7同高山フナーラム
    • 発表場所
      岐阜県高山市
    • 年月日
      20071122-23
  • [学会発表] A Simple Method for Determination of Gaseous and Particulate Mercury in Atmosphere2007

    • 著者名/発表者名
      S. Kagaya, M. Amatani, T. Nagai, K. Tohda, T. Kawakami
    • 学会等名
      14th Asian Symposium on Ecotechnorogy
    • 発表場所
      Suwon, Korea
    • 年月日
      20071005-20071006

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi