研究概要 |
森林において、土壌表面から放出されるCO_2の起源には植物の根呼吸と微生物呼吸(土壌有機物分解とリター分解)がある。植物体と土壌有機物が異なる放射性炭素濃度(以下、Δ^<14>C)を持つことを利用して根呼吸と微生物呼吸を分けて評価する手法を開発し、岩手県安比森林気象試験地(ブナニ次林)を対象として、各起源の寄与率を評価した。 根呼吸と土壌有機物分解により放出されるCO_2のΔ^<14>C(Δ^<14>Croot,Δ^<14>Csom)がわかれば、リターを取り除いた状態での土壌呼吸中Δ^<14>C(Δ^<14>Cres)を測定することで、根呼吸と土壌有機物分解の寄与率を計算することができる。このためH19年度は以下の項目について実施し、Δ^<14>Cres,Δ^<14>Croot,Δ^<14>Csomの値を求めることで、根呼吸と土壌有機物分解の割合を評価した。(1)土壌呼吸中Δ^<14>Cの測定方法として密閉チャンバー法を適用し
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