研究課題/領域番号 |
19510027
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
横畑 泰志 富山大学, 理工学研究部(理学), 准教授 (60222387)
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研究分担者 |
金子 正美 酪農学園大学, 環境システム学部, 教授 (00347767)
横田 昌嗣 琉球大, 学理学部, 教授 (90166885)
星野 仏方 酪農学園大学, 環境システム学部, 准教授 (80438366)
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キーワード | 野生化ヤギ / 島嶼生態系 / リモートセンシング / 固有生物 / 自然保護 / 高解像度衛星画像 / 外来種問題 / 航空写真 |
研究概要 |
当初予定していた研究計画のうち、Formosat衛星による分析は取扱先の事情により実施できなくなったため、Quickbird衛星の画像(2003〜2006年、4件)に加えて、陸域観測技術衛星ALOS(だいち)の衛星画像(2007年、1件)を入手し、魚釣島の生態系の現状把握を行った。それにより、島の南西部斜面で幅約150mに及ぶ崖崩れが2004年までに発生しており、森林樹冠部の植生指数(NDVI)値も他の地域と較べて低下していることが明らかになった。これらの結果を、日本生態学会第55回大会で発表した(2008年3月17日、福岡市)。同大会において開催された日本生態学会自然保護専門委員会および外来生物問題対策作業部会の場でも報告した。現在、ヤギの導入以後の環境変化を正確に把握するために、導入直後に国土地理院が撮影した航空写真を分析している。また、日本自然保護協会の機関紙「自然保護」に、関連記事を掲載した。 本研究計画の場合は、純粋な研究成果のみならず、魚釣島の保全に向けての社会的環境整備のための一般社会へのアピールが重要である。日本生態学会大会での発表にともない、NHK(2件)、朝日新聞および読売新聞から取材の申し込みがあり、それぞれ3月17日〜4月17日にかけて放映、記事掲載が行われた。これらの報道をきっかけに、石垣市議会が3月24日に「尖閣諸島(魚釣島)のヤギ捕獲を求める要請決議」を採択し、日本政府に要請行動を行っている。また現在、琉球新報からの取材に応じている。
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