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2007 年度 実績報告書

誘電解析法を用いた水環境の生物学的モニタリング

研究課題

研究課題/領域番号 19510030
研究機関神戸大学

研究代表者

洲崎 敏伸  神戸大学, 理学研究科, 准教授 (00187692)

研究分担者 吉村 知里  神戸大学, 環境管理センター, 助教 (60362761)
安藤 元紀  岡山大学, 教育学部, 准教授 (20222789)
キーワード水質モニタリング / 誘電解析 / インピーダンス / 原生動物 / バイオアッセイ
研究概要

本研究の目標は、原生動物を水質汚染の指標生物として利用し、水中における有害物質の有無を即座に確認できるバイオモニタリングシステムを開発することである。原生動物は、ヒトと基本的には共通した細胞構造を持つ真核生物であり、毒性発現の機構も共通していると考えられる。細胞内部には、核や様々な細胞小器官が存在している。誘電解析法(インピーダンス法)は、このような細胞各部に対する損傷の度合いを、細胞を破壊することなく生きたままで計測することのできる優れた非侵襲的測定法である。そこで、様々な有害物質で処理した原生動物細胞を、並行板コンデンサー型測定セルを用いてインピーダンスを広帯域インピーダンスアナライザーで測定し、その電気的パラメータの周波数特性を調べた。特に今年度は、得られたインピーダンス特性の測定データを、現象論解析および原生動物の細胞形態を反映した理論解析のアルゴリズムを用いて解析し、細胞各部の電気的パラメータを算出するためのWindows対応のコンピュータプログラムを新たに開発した。これにより、有害物質がどの細胞小器官に対してどのように影響を示したのかを推定することが可能となった。誘電解析プログラムは、中国・寧波大学の馬青教授との国際共同研究により開発した。実験材料の原生動物としては、ユーグレナとタイヨウチュウを選び、これらの生物が様々な重金属や有機化合物に対して鋭敏な急性の反応を示すことを確認した。具体的には、低濃度の有害化学物質に対し、太陽虫は軸足の短縮反応を、ユーグレナは細胞の球形化という顕著な反応を示した。これらの形態的変化をモニターできる、小型の顕微鏡装置の開発も進行中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 基底面への接着力を指標としたタイヨウチュウ水質モニタリング装置の改良2007

    • 著者名/発表者名
      吉村知里
    • 学会等名
      日本原生動物学会
    • 発表場所
      富山大学
    • 年月日
      2007-11-18

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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