研究概要 |
平成19年度は,宍道湖・中海水系の植物プランクトン画像および特徴を水質データと併せてホームページで公開するために,エクセルを用いて規格を作成した。具体体には過去のデータから,出現種のリストを作成し,一部の種については,学名,和名,所属綱と目,形状,大きさ,採集日,採集場所,生育環境,撮影条件の記載作業を開始した。また,以前に出版した写真集「宍道湖中海水系の藻類」にのせた写真を,すべてスキャナーを用いてデジタル化し分類群ごとに整理した。規格が不揃いの過去の宍道湖・中海の試料を,10mlの試料瓶に統一し,標本庫へ納める作業を行った。整理した試料をもとに宍道湖の植物プランクトンの種組成の再検討を実施した。長期間放置したために乾燥した試料からも再度5%ホルマリン液に入れることで,殻の固い珪藻類以外で,藍藻Apanocapsa delicatissima, Coelsphaerium kuetzingianum,緑藻Monoraphidium contortum, Oocystis sp.,渦鞭毛藻Prorocetrum minimum,や所属不明の鞭毛藻などを観察することができた。滋賀県琵琶湖環境科学研究センターを訪れ,琵琶湖における植物プランクトンの長期動態と宍道湖中海の場合について情報交換,意見交換を行った。
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