研究課題/領域番号 |
19510044
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
西川 芳昭 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (80290641)
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研究分担者 |
根本 和洋 信州大学, 大学院・農学研究科, 助教 (20293508)
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キーワード | 生物多様性 / 作物遺伝資源 / 社会的環境管理能力 / 奈川 / ブルキナファソ / カナダ / 種子産業 |
研究概要 |
本年度は主に以下の5点を実施した。 1. 生物多様性管理と農民参加による地域振興について、先進国の知見と開発途上国の現状について研究・国際協力を行っているカナダIDRCがこれまで行ってきている種子に関するステークホールダー分析および農民による遺伝資源管理の経緯・手法・成果について現地調査による聞き取り調査・資料整理を行った。さらに、カナダにおいて、種子関連の国際協力と国内外の食糧安全保障について、関係する政府機関、研究機関、NGOを調査し、各アクター間の関係を明らかにし、その結果の一部を信州大学環境科学年報に投稿した。 2. 農民参加による地方品種遺伝資源管理にかかる既存文献の収集・分析し、特に、マザーベビートライアルという改良品種普及における農民参加の手法について、社会的能力構築の視点から問題点を明らかにし、手法と能力構築の統合の可能性について検討した。 3. 長野県を中心とした国内事例に加え、スローフード運動において在来種を保全している長崎県事例を含めて、生物多様性条約、農業食糧のための植物遺伝資源条約上における位置付けに関する評価を試みた。 4. 農民が主体となる生物多様性管理としての地方品種遺伝資源管理・利用の組織制度に関して、ブルキナファソの研究所を事例に長所短所の整理について資料収集を行い、結果の一部を熱帯農業学会で発表した。 5. 外部形態による在来品種の多様性(この場合、品種内のばらつき)の評価・初年度に得られたマーカーを用いた在来品種の集団サイズと多様性の関係を分析し、形態による多様性の分析については解析結果の一部について長野県園芸研究会で発表した。
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