研究課題/領域番号 |
19510051
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
勝矢 淳雄 京都産業大学, 理学部, 教授 (00065848)
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研究分担者 |
藤井 健 京都産業大学, 理学部, 教授 (10065807)
河野 勝彦 京都産業大学, 文化学部, 教授 (50103718)
山岸 博 京都産業大学, 工学部, 教授 (10210345)
野村 哲郎 京都産業大学, 工学部, 教授 (50189437)
遊磨 正秀 龍谷大学, 理工学部, 教授 (80240828)
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キーワード | 上賀茂地域 / 住民との協働 / 安曇川 / 台風 / 「佐波賀」ダイコン / ナミテントウ / 賀茂文化 / 賀茂季鷹 |
研究概要 |
1.上賀茂における地域の自然特性に基礎をおく調査・研究とその展開:(1)川にかかわる生活と文化の調査について、対象地域の滋賀県安曇川を拠点に安曇川下流部における水位、水温環境を連続記録し、琵琶湖より安曇川に遡上する魚類について、北船木漁協の方々への聞き取りと現地調査などを行った。(2)京都における強風と降雨の解析について、台風域内において、風の左右非対称を明らかにした。台風の眼の形について調和解析を行い、波数5の波動が卓越していることを明らかにした。これら2つは、京都地域の台風災害の予測法の開発に応用できる。(3)上賀茂特産のスグキナの起源に関する分子遺伝学的研究について、舞鶴地方で栽培されていた「佐波賀」ダイコンは他の栽培品種に存在しない特有のミトコンドリア遺伝子を持ち、同じ遺伝子をもつハマダイコンの個体を発見した。「佐波賀」は舞鶴地方で古くにハマダイコンが栽培化された品種であることが証明できた。(4)上賀茂地域でのナミテントウの小進化について、上賀茂の京産大構内および周辺地域で約2千個体を採集し、鞘翅斑紋型の調査を行った。集団遺伝学的解析のためナミテントウ集団に関する数理モデルを開発した。 2.住民との協働による社会貢献手法の確立:(1)住民との協働組織の形成と協働のための方法論の実践的分析と理論的体系化について、活動での失敗、行き詰まり、成功の事例について、順次まとめを行っている。(2)住民との協働による社会貢献活動の実践によるノウハウの蓄積と分析について、上賀茂地域では北大路魯山人の生誕地の石碑建立、対象地域の下鴨地域で糺の森自然観察会、ドングリを食べようを実施した。地元の風土による協働の違いをまとめている。(3)住民との協働による研究成果の保存について、賀茂文化研究会の会誌「賀茂文化」を4月に発行予定である。
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