地下に漏出した有機溶剤を洗浄剤を注入して浄化する工法の安全性について、下方浸透への影響と、化学分解への影響の視点から評価した。有機塩素系溶剤原液は、洗浄剤を含まない水を飽和させたカラムでは4mm径ガラスビーズの空隙までしか通過できなかったが、洗浄剤を添加することで、0.1mm径ガラスビーズカラム内でも下方浸透する場合があった。しかし、その効果は洗浄剤の種類と濃度により異なった。鉄粉による化学分解では、洗浄剤の種類によって分解生成物の組成が変化し、毒性の高いクロロエチレン類を生成しやすくなる場合があることが明らかとなった。
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