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2007 年度 実績報告書

スパッタリング法を用いた光触媒-アパタイト薄膜の開発と消臭・抗菌材への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19510099
研究機関茨城大学

研究代表者

尾関 和秀  茨城大学, 工学部, 准教授 (20366404)

キーワード消臭 / アパタイト / 光触媒
研究概要

本年度は、スパッタリング法により作製したアパタイト(HA)/二酸化チタン(TiO2)複合薄膜をスパッタリング法により作製し、透過性、メチレンブルー分解性、消臭性及び抗菌性の評価を行った。
TiO2の膜厚の増加に伴い、透過率は低下するが、1.5μmまでであれば、可視光波長範囲(400〜800nm)で、平均して80%以上の透過率を示した。また、メチレンブルー分解実験においては、TiO2の膜厚の増加に伴い、メチレンブルーの分解率が増加し、1.5μmでは10時間後80%の分解率に達することが明らかとなった。これらのことから、TiO2の膜厚は1.5μmが最適と判断された。
消臭実験においては、HAをパターン形状にしたHA/TiO2膜を作製した。パターン形状は、櫛形(幅1mm、開口率30%)、丸型(直径1mm、開口率30%)を作製した。その他実験に用いた試料はガラス、TiO2薄膜、HA薄膜、HA/TiO2薄膜(パターンなし)でホルマリンに対する消臭効果をガスクロマトグラフィにて測定した。結果は、ガラス、TiO2薄膜、HA薄膜、HA/TiO2薄膜(パターンなし)、HA/TiO2薄膜(丸)、HA/TiO2薄膜(櫛)において、6時間後の消臭率はそれぞれ、8%、42%、21%、80%、61%、75%を示し、HA/TiO2薄膜(パターンなし)が最も高い消臭性能を示した。本結果より、パターンを施すことにより、更なる消臭性能の向上が認められなかったことから、パターン形状の検討が必要と考えられる。
抗菌性試験については、ガラス、TiO2薄膜、HA薄膜、HA/TiO2薄膜(パターンなし)たおいて、大腸菌のsurvival rateは、42%、1%、39%、27%となり、HA/TiO2薄膜においては高い殺菌率には至らなかった。この点については、今後検討があると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Photocatalytic hydroxyapatite/titanium dioxide multilayer thin film deposited onto glass using an rf magnetron sputtering technique2007

    • 著者名/発表者名
      K. Ozeki
    • 雑誌名

      Applied Surface Science 253

      ページ: 3397-3401

    • 査読あり
  • [備考] 茨城大学研究者情報総覧

    • URL

      http://info.ibaraki.ac.jp/scripts/websearch/index.htm

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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