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2007 年度 実績報告書

実証実験施設を用いたシックハウス症候群の原因物質特定と削減対策に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19510100
研究機関千葉大学

研究代表者

戸高 恵美子  千葉大学, 環境健康フィールド科学センター, 助教 (30334212)

研究分担者 森 千里  千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90174375)
キーワードケミレスタウン / シックハウス症候群 / シックスクール症候群 / 環境改善型予防医学 / 実証実験棟 / 環境健康科学 / 空気測定 / 揮発性有機化合物
研究概要

平成19年度は4月に千葉大学柏の葉キャンパス内に竣工された4棟のケミレスタウン戸建型実証実験棟において4回(4,6,9,1月)にわたり24時間アクティブサンプリングによる室内空気捕集をし,116の化学物質について室内空気中の濃度の測定を実施した。この測定により,実証実験棟は厚労省の指針値のある13物質について指針値の1/10をほとんどクリアしていることが明らかになった。そのうえで,ボランティアによるQEESI試験や短時間滞在での体感評価試験を行って滞在前後での自覚症状の調査を実施し,室内の空気質と症状の発現の関係を調査した。これらの実証実験により,個人により感じ方や症状の発現はそれぞれ違い,反応する化学物質も違うということが推察され,シックハウス症候群の原因となる物質を特定することは難しいことがわかったが,反面,TVOC(総揮発性有機化合物)の量が少なくなれば,症状の発現も少なくなってくるということ,また,化学物質に対して感受性が高いと疑われる人はそうでない人よりもTVOCの濃度によって症状の発現が増減する傾向があるということが明らかになったことから,室内の空気中の化学物質を低減し,環境を改善させることによってシックハウス症候群の発症をある程度減少させることができるということがわかった。
室内空気中の化学物質については,4回の測定の比較、検討および発生源の特定調査をすすめ,実証実験棟のリフォームなど改善をはかり,シックハウスをひきおこしにくい居室ユニットの実現にむけて調査が進行している。また,12月には公共の施設,学校教室、図書館、病院、事務所等を想定した実証実験施設が竣工し,戸建型の施設と同じように116物質の化学物質について空気測定を開始し,什器搬入前と後でのデータの比較などを行い,公共施設におけるモデルも構築し始めた。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) 図書 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Qhemi-less town project to prevent sick building syndrome:from the vlew of the environmental preventive medicine using sustainable health town by decreasing the use of chemicals2007

    • 著者名/発表者名
      Nakaoka H
    • 雑誌名

      Proceedings I of The 6th International Conference on Indoor Air Quality, Ventilation & Energy Conservation in Buildings

      ページ: 541-547

    • 査読あり
  • [学会発表] Chemi-less town project to prevent sick building syndrome:from the vlew of the environmental preventive medicine using sustainable health town by decreasing the use of chemicals2007

    • 著者名/発表者名
      Nakaoka, H
    • 学会等名
      IAQVEC
    • 発表場所
      仙台国際センター:仙台
    • 年月日
      2007-10-29
  • [学会発表] Sustainable health town by decreasing the use of chemicals-To prevent sick building syndrome2007

    • 著者名/発表者名
      戸高 恵美子
    • 学会等名
      International Congress of Toxicology
    • 発表場所
      モントリオールカナダ
    • 年月日
      2007-07-16
  • [学会発表] ケミレスタウン・プロジェクト」の取り組み-サステブルな社会の実現を目指して(第2報)2007

    • 著者名/発表者名
      戸高 恵美子
    • 学会等名
      日本臨床環境医学会
    • 発表場所
      東海大学短期大学部高輪校舎:東京
    • 年月日
      2007-07-08
  • [学会発表] シックハス症候群実の原因物質を極力削減した実験施設完成後1ケ月時点での空気測定と体感評価について2007

    • 著者名/発表者名
      中岡 宏子
    • 学会等名
      日本臨床環境医学会
    • 発表場所
      東海大学短期大学部高輪校舎:東京
    • 年月日
      2007-07-08
  • [学会発表] 化学物質の影響対策としての環境改善型予防医学の実践:「ケミレスタウン・プロジェクト」について2007

    • 著者名/発表者名
      森 千里
    • 学会等名
      日本アレルギー学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜:横浜市
    • 年月日
      2007-06-10
  • [図書] へその緒が語る体内汚染2008

    • 著者名/発表者名
      森 千里, 戸高 恵美子
    • 総ページ数
      207
    • 出版者
      技術評論社
  • [備考]

    • URL

      http://www.m.chiba-u.ac.jp/class/bioenvmed/research/gakkai/index.html

  • [備考]

    • URL

      http://www.h.chiba-u.jp/center/

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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