研究課題
赤外線マイクロレンズを非冷却赤外線アレイセンサに組み込む構造として、モノリシック型とハイブリッド型について検討を行った。その結果、今回考えている比較的大きな画素の非冷却アレイセンサでは、加工が難しいモノリシック方式より、従来のバンプ接合プロセスのような技術が利用でき、材料選択の自由度も大きいモノリシック方式が適していることが分かった。赤外線マイクロレンズ材料として、単結晶であるGe、Siとモールドで成形可能なZnS、GASIR(ベルギーのユミコア社の製品名)を検討した。最終的な量産を考えると、モールド可能な材料が適しているが、ZnSとGASIRのモールド技術に関しては、赤外線マイクロレンズを作製可能なレベルの加工は未だ行われていないことが分かった。Geは、調査の結果、CHF_3のRIEでエッチング可能であることという情報が得られたが、加工に使用できる装置がないため、次年度の試作にはSiを用いることとした。また、光学設計を行うために光学シミュレーションソフトCODE Vを導入し、このソフトウエアを用いてマイクロレンズ設計を行った。マイクロレンズの有効性については、スポットダイヤグラムとラディアルエネルギーを用いて解析を行った。設計したマイクロレンズを付加した非冷却赤外線アレイセンサの性能向上を検証するために、画素サイズ500ミクロン角、検出器サイズ100ミクロン角(開口率:4%)の5×5画素マイクロレンズ試験用サーモパイルアレイセンサの設計を行った。本研究に関し、マイクロレンズについては2企業が共同研究について興味を示しており、試作などでの協力が得られる見込みが得られた。また、今年度設計したマイクロレンズ試験用サーモパイルアレイセンサの試作についても企業の協力が得られる目処がついた。
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