研究課題/領域番号 |
19510139
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鈴木 久敏 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (10108219)
|
研究分担者 |
吉武 博通 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (80361301)
石井 儀光 国土技術政策総合研究所, 都市研究部, 主任研究官 (80356021)
宮川 雅至 山梨大学, 医学工学総合研究部, 助教 (50400627)
|
キーワード | 病院経営 / 消費者行動 / 顧客満足度 / モデル化 / 統計数学 |
研究概要 |
厚生労働省の患者調査によると、病院に対する患者の受療行動要因は、「家族・友人・知人からの情報」が全体の70%近くを占めていると報告がされているが、本年度はそれを確かめるべく、患者が病院を選択する際に、どのような要因に基づいて行われているのかを明らかにするため、研究協力者である国家公務員共済組合連合会・東京共済病院・事務部長の松岡博氏の協力を得て、関連病院において外来患者に対してアンケート調査を行った。 アンケート調査で得られたデータに対して、因子分析を行い、(1)外来患者が当該病院を選択した因子の抽出、(2)外来患者の顧客満足度を構成する因子の抽出、(3)患者の顧客満足度と当該患者の病院選択行動の間の相関分析、(4)顧客満足度と他者(家族・友人・知人)への当該病院での受診推薦行動との関連、などを行った。これらを通して、病院に対する患者の顧客満足度の向上が、その家族・友人・知人など新たな患者の獲得に繋がる因果関係モデルの構築を図った。今後は患者の顧客満足度を構成する因子を制御できる変数の選択とその因果関係の定量的把握が課題である。 一方で、同じく研究協力者の松岡氏の協力を得て、東京共済病院に通院している患者の居住地(町丁目レベル)と受診診療科名に関する情報を整理し、東京共済病院周辺の競合する大規模病院の位置情報と併せて、町丁目レベルでの診療科別予想患者数に対する東京共済病院の獲得割合を算出し、当該病院の勢力圏を図示し、他の病院との競合状況を分析した。
|