研究課題
本研究では、複雑系理論に基づき、時間要素を取り込んだ非正規確率分布族、非ブラウン運動ベースの確率微分方程式のモデリング手法を導入し、極めて有効的で再現性の高い理論モデル、および精度の高い数値計算アルゴリズムを開発し、時変・非正規不確実な現象の解明、リスク分析へと適用することを目的とし、遺伝的アルゴリズムや、遺伝的プログラミングなどが周辺環境の情報を取得して、学習を進める非線形最適手法を着目し、理論モデルのパラメータの最適化手法として用いられた。また、非ブラウン運動ベースの確率微分方程式の理論解析・理論の精緻化を進めた。これらの手法を株式市場の収益分析、生産投資のリスク計測と制御などに応用した。具体的には、以下の分野において、研究を進めた。1)複雑系による線形と非線形手法の混在するモデルの開発・解析2)時変的、非正規分布族に基づいた拡散確率分布族・確率過程の数理解析・シミュレーション3)非ブラウン運動ベースの確率微分方程式の数理解析・理論の精緻化4)複雑、高次元な分布のパラメータ推定に役に立つMCMC (Markov Chain Monte Carlo Simulation)法による混合分布モデルのパラメータの最適化およびその応用(例えば、ファットテールを有する株価収益率分布への近似、VaR (Value at Risk)の計測etc)5)ジャンプ過程を含む確率微分方程式を用いた生産・投資を最適化するための数値解析これらの研究成果はいくつかの論文・研究発表にまとめ、発表した。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)
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