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2007 年度 実績報告書

動的な機能関係を持つ複雑なシステムの故障分析

研究課題

研究課題/領域番号 19510170
研究機関京都大学

研究代表者

幸田 武久  京都大学, 工学研究科, 准教授 (60205333)

キーワードフェーズドミッションシステム / システム故障条件 / 複数故障モード / 排他的
研究概要

システム故障分析ではまずシステム機能達成条件を定義する必要がある。一般的には、システムの要求機能毎に達成条件を定めて、それらの要求機能がすべて満たされるときシステム機能が達成されると考える。しかし、機能関係が時間的に変化するフェーズドミッションシステムでは、フェーズに応じて要求機能が異なり故障条件も変化する。本研究では、機能関係が動的に変化するフェーズドミッションシステムの故障分析方法の確立を目的とする。本年度は、あるフェーズでシステム故障が初めて発生する条件を導出する方法を開発した。ある時刻における要素状態をその時点での要求機能が満たされているかどうかを表す二値変数で表現し、要素変数の論理関数で各フェーズでのシステム故障発生状態を表現する。これは、あるフェーズにおけるシステム故障を表す要素故障の組み合わせ(最小カットセット)による定性的表現に相当する。ただし、各フェーズでの機能要求が異なるので二値変数の表す故障の内容は異なり、各要素に対して複数の故障モードを考慮する必要がある。要素iは時刻tで故障モードjにある時に1をとる二値変数を用いて複数故障モードを取り扱い、システム故障条件を求める論理演算を簡便化する。あるフェーズでのシステム故障発生は、そのフェーズの終了時点で最小カットセットの発生状態で表現できる。したがって、あるフェーズで初めてシステム故障が発生する条件は、{それ以前のフェーズでシステム故障が発生しない}と{想定するシステム故障がそのフェーズで発生する}との論理積で表される。前者の条件は各フェーズの終了時点で最小カットセットが発生していない状態(発生状態の否定)の論理積で、後者は最初カットセットの発生状態でそれぞれ表現できる。あるフェーズでのシステム故障発生条件は、要素状態を表す排他的な二値変数の論理演算により得られる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] フェーズドミッションアプローチによるバッチプロセスの定量的リスク評価2007

    • 著者名/発表者名
      松本智史、幸田武久、中川昌樹
    • 学会等名
      第40回安全工学研究発表会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-07
  • [学会発表] Accident Analysis of Batch Processes Using Phased Missioin Systems Approach2007

    • 著者名/発表者名
      Takehisa KOHDA, Satoshi MATSUMOTO, and Masaki NAKAGAWA
    • 学会等名
      Asia Pacific Symposium on Safety 2007
    • 発表場所
      Westin Chosun Hotel, Busan, Korea
    • 年月日
      2007-11-01
  • [学会発表] 複数故障モードを考慮したフェーズドミッション分析2007

    • 著者名/発表者名
      松本智史、幸田武久、中川昌樹
    • 学会等名
      安全工学シンポジウム2007
    • 発表場所
      日本学術会議
    • 年月日
      2007-07-06

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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