研究概要 |
平成19年度は,完全人力により提案の画像探索装置の駆動を確認した.開発した画像探索機は,発電部・充電部・棒カメラ部から構成されている.棒カメラ部については,カメラヘッド・ポール・ヘッド操作レバーからなる.さらに,カメラヘッド部は,完全防水のカメラおよび照明装置を持っている.発電部に関しては,60rpmの回転速度で12Vの出力電圧を確認し,その状態で充電部が機能し,棒カメラ部を完全人力により駆動できることを確認した.あわせて,3m先の瓦礫内画像の取得を行った.一部,消防関係者(大阪府立消防学校)の意見を聞く機会を得て,具体的に使いやすい形状(持ち手部分の改良)を行った.また,本開発に関して特許出願(特願2007-278245:探査用棒カメラ)を行った. 平成20年度は,消防隊員の意見を基に,発電部を腕によるハンドル回転式から足踏み式に改良した.機械的にはこの改良で完成したが,発電部と充電部との電気的なミスマッチを確認し,それに対応する電気的な改良方法について研究した. 平成21年度は,発電部と充電部のミスマッチを解消するため大容量コンデンサを発電部内に設置した.これによりミスマッチは改善され,完全人力型長官に探索機が完成した.また,このシステムを独立行政法人防災技術研究所が実施した木造3階建て軸型構法住宅の振動台実験後の倒壊家屋にて神戸消防とともに瓦礫内探索実験を行った(平成21年10月27日).また,このシステムの概要およびその実験の様子を計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会で学会発表を行い,優秀講演賞を受賞した.
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