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2008 年度 実績報告書

災害情報による人的被害軽減効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19510193
研究機関岩手県立大学

研究代表者

牛山 素行  岩手県立大学, 総合政策学部, 准教授 (80324705)

キーワード豪雨災害 / 災害情報 / 人的被害の軽減 / リアルタイム雨量・水位情報 / 避難 / 警報
研究概要

・2004〜2007年の豪雨災害による犠牲者239名の発生状況をデータベース化し,(1)能動的に危険な場所に接近したことによって遭難した犠牲者が全体の1/4を占めること,(2)屋外で移動中の遭難者が全体の約6割を占めること,(3)現代の防災情報播種として自宅在住者を対象に整備されているが,そういった形態の犠牲者は3割程度にとどまり,移動中の犠牲者への対策が重要であることなどを指摘した.
・2008年6月に発生した岩手・宮城内陸地震の犠牲者について豪雨災害と同様な手法での発生状況分類を行った.犠牲者はほぼすべて屋外での土砂災害によるものであり,移動中の人に対する防災対策が重要である点は豪雨災害と同様な課題であることを指摘した.
・2008年6月および7月に緊急地震速報を経験した岩手県等を対象にアンケート調査を行い,リアルタイム防災情報が必ずしも人の防災行動に結びつかないことを指摘した.
・2008年7月28日に発生した神戸市都賀川における水難事故,同8月29日に愛知県岡崎市などで発生した豪雨災害に際して現地調査を行い,犠牲者の発生状況等について解析した.
・住民対象の防災教育,ワークショップなどで取り上げる効果的な情報を探索するために,海岸近くの集落を対象に住民調査を行い,標高に対する認知と防災行動や防災意識に関係があることを明らかにした.人の空間認知に関する研究例はあるが,鉛直方向の認知(標高)に着目した調査例は類例が無く,空間認知と防災行動を結びっけた研究例もほとんど無く,この成果は注目を集めている.

  • 研究成果

    (15件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (9件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 非居住者を対象とした防災ワークショップの参加者に及ぼす効果の分析2009

    • 著者名/発表者名
      牛山素行, 吉田淳美, 柏木紀子, 佐藤聖一, 佐藤庸亮
    • 雑誌名

      自然災害科学 27

      ページ: 375-385

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 防災の観点から見た磐井川流域の土地利用の特徴2009

    • 著者名/発表者名
      牛山素行, 太田好乃
    • 雑誌名

      東北地域災害科学研究 45

      ページ: 223-228

  • [雑誌論文] 2004〜2007年の豪雨災害による人的被害の原因分析2008

    • 著者名/発表者名
      牛山素行
    • 雑誌名

      河川技術論文集 14

      ページ: 175-180

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 平成20年(2008)岩手・宮城内陸地震により発生した土砂災害について2008

    • 著者名/発表者名
      井良沢道也, 牛山素行, 川邊洋, 藤田正治, 里深好文, 檜垣大助, 内田太郎, 池田暁彦
    • 雑誌名

      砂防学会誌 61

      ページ: 37-46

    • 査読あり
  • [学会発表] 平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震による死者・行方不明者2009

    • 著者名/発表者名
      牛山素行, 太田好乃
    • 学会等名
      防災研究フォーラム第7回シンポジウム
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2009-03-07
  • [学会発表] 最近の豪雨災害情報をめぐる課題2008

    • 著者名/発表者名
      牛山素行
    • 学会等名
      平成20年度京都大学防災研究所一般共同利用研究集会「台風災害を防ぐ 一気象学・風工学・土木学・災害学の間に橋を架ける-」
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2008-12-17
  • [学会発表] 学際的防災研究の「場」としての住民参加型防災活動2008

    • 著者名/発表者名
      牛山素行
    • 学会等名
      第45回自然災害科学総合シンポジウム
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2008-12-11
  • [学会発表] 地形認知と津波リスク認知の関係について2008

    • 著者名/発表者名
      太田好乃, 牛山素行, 吉田亜里紗
    • 学会等名
      日本災害情報学会第10回研究発表大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-10-26
  • [学会発表] 緊急地震速報に対する情報利用者の認識について2008

    • 著者名/発表者名
      牛山素行, 矢守克也, 篠木幹子, 太田好乃
    • 学会等名
      日本災害情報学会第10回研究発表大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-10-25
  • [学会発表] 神戸市都賀川災害に見られる諸課題2008

    • 著者名/発表者名
      矢守克也, 牛山素行
    • 学会等名
      日本災害情報学会第10回研究発表大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-10-25
  • [学会発表] 津波経験地域における中高生および大人の災害意識の違いについて2008

    • 著者名/発表者名
      吉田亜里紗, 牛山素行
    • 学会等名
      第27回日本自然災害学会学術講演会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2008-09-25
  • [学会発表] 平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震による人的被害の特徴2008

    • 著者名/発表者名
      太田好乃, 牛山素行
    • 学会等名
      第27回日本自然災害学会学術講演会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2008-09-25
  • [学会発表] 防災ワークショップにおける地形情報活用の試み2008

    • 著者名/発表者名
      牛山素行, 古田亜里砂, 太田好乃
    • 学会等名
      水文・水資源学会2008年研究発表会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-08-26
  • [図書] 豪雨の災害情報学2008

    • 著者名/発表者名
      牛山素行
    • 総ページ数
      171
    • 出版者
      古今書院
  • [備考]

    • URL

      http://disaster-i.net/

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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