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2007 年度 実績報告書

残基間平均距離統計を用いたタンパク構造形成部位の予測

研究課題

研究課題/領域番号 19510202
研究機関立命館大学

研究代表者

菊地 武司  立命館大学, 情報理工学部, 教授 (90195206)

キーワードタンパク立体構造 / 立体構造形成 / 構造予測 / 残基間平均距離統計 / 残基対コンタクト / φ値解析 / 疎水性パッキング / ADM
研究概要

本研究の究極の目的は、実用的に有用なタンパクの立体構造の精密予測であり、そのために、タンパク構造を、原子レベルで精密に立体構造を予測するべき部分と、比較的ラフに予測してよい部分に分けることがさしあたりの目標となる。本研究の研究期間においては、精密に予測するべき領域を決めるために、タンパクにおけるアミノ酸間平均距離統計に基づくコンタクトマップ(これを平均距離図、Average Distance Map,ADMと呼んでいる。)及び、アミノ酸間平均距離統計から導いたアミノ酸間有効ポテンシャルによるランダム状態における残基対コンタクト頻度計算を用い、構造形成部位および構造形成においてキーとなる残基の予測を試み、実際の構造と比較・検討を行った。平成19年度においては、構造形成過程の解析(特にφ値解析)が実験的によく行われている以下のタンパクを選んだ。すなわち、グロビンファミリー、リゾチームファミリー、IgG結合ドメインである。そのうえで、まずそれぞれのファミリー内のいくつかのタンパクについて解析を行った。その結果、構造形成において重要な領域をかなり一意的に予測することが可能であることがわかった。また、グロビンファミリー、リゾチーム、IgG結合タンパクにおいて構造形成領域やキーとなる残基が予測できることがわかった。これらの予測においては、構造情報をまったく用いていないことに留意すべきである。平成20年度には、同一ファミリー内において予測サブドメイン部分の配列と構造形成部分とが一致している配列群のアラインメントを行い、まず簡単に保存残基を調べ、保存残基とその部分の立体構造との関係(疎水性パッキング形成など相互作用している残基対との関係)、構造形成のキーとなる残基の保存性などを吟味し、普遍的に適用可能な方法の確立を目指す。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] Analysis of 3D structural differences in the IgG binding domains based on the average-distance statistics2008

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Kikuchi
    • 雑誌名

      Amino Acids (掲載確定)

    • 査読あり
  • [学会発表] 自由エネルギー変分原理に基づく相対的結合自由エネルギー計算とそのFK506結合タンパク阻害剤への応用2007

    • 著者名/発表者名
      新江 雄一、南康 智、菊地 武司
    • 学会等名
      日本生物物理学会第45回年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-12-22
  • [学会発表] 自由エネルギー変分原理に基づくジヒドロ葉酸還元酵素の相対結合自由エネルギー計算2007

    • 著者名/発表者名
      坂本 龍則、菊地 武司
    • 学会等名
      日本生物物理学会第45回年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-12-21
  • [学会発表] IgG結合ドメインの立体構造の違いについて-残基間平均距離統計に基づく解析2007

    • 著者名/発表者名
      菊地 武司
    • 学会等名
      日本生物物理学会第45回年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-12-21
  • [学会発表] Prediction of Protein Folding Properties Based on Interresidue Average Distance Statistics2007

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Kikuchi
    • 学会等名
      the 10th International Congress on Amino Acids and Proteins
    • 発表場所
      Kallithea, Greece
    • 年月日
      2007-08-23
  • [学会発表] 自由エネルギー変分原理を用いた相対的結合自由エネルギー計算とジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤への応用2007

    • 著者名/発表者名
      新江 雄一、菊地 武司
    • 学会等名
      第7回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2007-05-25
  • [学会発表] 残基間平均距離統計ポテンシャルによるIgG結合ドメイン類縁蛋白の構造の差異に関する解析2007

    • 著者名/発表者名
      菊地 武司、原田 織江
    • 学会等名
      第7回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2007-05-25

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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