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2009 年度 実績報告書

フルオラスタグ法によるペプチド性天然物およびそれら同族体の合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 19510225
研究機関新潟薬科大学

研究代表者

中村 豊  新潟薬科大学, 応用生命科学部, 准教授 (20267652)

キーワードフルオラス化学 / 環状ペプチド / 海洋天然物 / 全合成
研究概要

地球温暖化に伴いマラリアの発生地域が広がることが予想されるとともにマラリアの特効薬であるクロロキンに耐性を持つ薬剤耐性原虫が発見されており、新しいマラリア薬の創製は急務である。このような背景から抗マラリア性を指標にしたマラリア薬のシードの探索が活発に行われており、有望な化合物が見出されている。シアノバクテリアから単離・構造決定されたエルシクラミド類はビストラタミド関連化合物であり、AからDの4種がこれまで見つかっている。これらのうち、エルシクラミドBとCは、薬剤耐性マラリア原虫に対してマイクログラムオーダー抗マラリア性を有することから新規マラリア薬のシードとして期待できる。しかしながら、極微量成分のために作用機序の解明などの詳細な生物活性試験は行われていない。そこで、試料の供給および分子プローブ創製を目指して、フルオラスタグ法を用いてエルシクラミドBとCの全合成を検討した。これらは3つのヘテロ環を持つヘキサペプチドであり、そのうち1つはオキサゾリン環である。オキサゾリン環の構築は最終段階で行うことにし、フルオラス保護基は、フルオラスBoc(FBoc)基を用いた。まず、構成単位となるチアゾールアミノ酸、オキサゾールアミノ酸およびオキサゾリンアミノ酸の前駆体となるアロスレオニンペプチドを調製し、これらを順次連結し保護ヘキサペプチドとした。これらの両端保護を除去後、高希釈条件下で閉環反応を行いことで環状ヘキサペプチドを得、これらをDeoxo-Fluorで処理することによってオキサゾリン環を形成すると目的とするエルシクラミドBとCが得られた。この合成では、合成中間体をフルオラス固相抽出で簡便・迅速に単離することができ、迅速に数十mg程度の目的化合物を得ることがてきることを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Synthetic Study of Urukthapelstatin A by Fluorous Tag Method2009

    • 著者名/発表者名
      Yutaka Nakamura
    • 学会等名
      19th International Symposium of Fluorine Chemistry
    • 発表場所
      Jackson Lake Lodge(Wyoming, USA)
    • 年月日
      2009-08-26
  • [備考]

    • URL

      http://homepage.mac.com/yutakanakamura/my%20Website/index.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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