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2008 年度 実績報告書

メクラウナギ類資源保全のための再生産特性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19510232
研究機関東京海洋大学

研究代表者

東海 正  東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (30237044)

研究分担者 内田 圭一  東京海洋大学, 海洋科学部, 助教 (50313391)
キーワードヌタウナギ / クロヌタウナギ / 成長式 / 産卵周期 / 成熟開始年齢 / 初産年齢
研究概要

(1)東京湾と相模湾で採集されたヌタウナギの標本から,未成熟な全長35cm以下の標本を抜き出して日別の全長組成を作成したところ,いくつかのモードを見出した。これらのモードを時期別に並べると成長に応じて増加していることから,年齢群を表すと考えた。
(2)このモードを年齢群に分けて,10月の産卵の5ヶ月後の2月を孵化月として決めた各個体の日齢と全長から,非線形最小二乗法を用いて, von Bertalannfyの成長式を求めた。この成長式の日齢0日における全長は,発達した卵の長径から推定した全長とほぼ等しく,ヌタウナギが孵化後に変態することがなく,親と同じ体型で孵化することと符合する。
(3)成長式から,成熟開始の全長35cmに達するのに4年が必要であり,また月別の腹腔内卵の発達過程と生殖腺重量指数GSI(生殖腺重量/体重×100)の変化から,産卵までの卵の発達にはほぼ1年弱を要する。このために,ヌタウナギにおける初産年齢は5歳と推定した。
(4)また東京湾ではヌタウナギは,内径13.5mmの水抜き穴を持つあなご筒では,全長35cm以上が採集されている。このことから,漁獲対象となる年齢は, 4歳と推定された。
(5)産卵期における全長35cm以上の雌個体について,生殖腺を観察したところ,必ずしも発達した卵をもたない個体が存在する。このことから,必ずしも毎年産卵しているとは限らないと考えられた。
(6)小田原漁協所属の筒漁船の操業日誌を入手し,クロヌタウナギを対象とする漁業の開始初期からの日別の漁獲量と使用漁具数の資料を得てデータベース化した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ヌタウナギはなぜ乱獲に陥りやすいのか? -ヌタウナギ資源を上手に利用するために-2008

    • 著者名/発表者名
      東海 正
    • 学会等名
      第9回一都二県あなご筒漁業者交流会
    • 発表場所
      東京都漁連水産会館会議室
    • 年月日
      2008-11-19
  • [学会発表] Why is the hagfish Eptatrerus burgeri so vulnerable to overfishing?2008

    • 著者名/発表者名
      Mami Harada, Tadashi Tokai
    • 学会等名
      5^<th> World Fisheries Congress (第5回世界水産学会議)
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2008-10-21

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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