研究概要 |
本年度は、主に主要資料の収集を行った。まず、すでに取得済みの在韓アメリカ長老派宣教師書簡のうち、1884年から1910年までのものをデジタル化し、共有できる形にした。本資料を研究代表者と研究分担者の関心に従って読み進める作業も平行して行い、11月と1月にその進捗状況と判明事実についての報告の会合を持った。8月には、韓国で関連研究発表を口頭でそれぞれが行い、また、韓国のキリスト教史研究者との交流を深めるとともに、韓国基督教歴史研究所に赴き、所蔵資料を渉猟し、一部を入手した。2月には、ジュネーヴにある、World Council of Churchesの文書館を訪ね、主にエキュメニカルな伝道事業について、アメリカ人宣教師との関わり、および、朝鮮半島における事業を中心に資料収集を行った。さらに、3月には、Organization of American Historiansの年次大会に研究代表者が赴き、""Globalization of U.S. Educational Ideals: Representations of Domesticity in China, Spain, and Argentina"と題されたパネルで司会およびコメンテーターを務め、伝道研究を進めるアメリカの研究者との交流を深めた。また、この時、フィラデルフィアにある長老派歴史協会を訪れ、主に20世紀初頭までにピョンヤンで活躍した女性の宣教師に関する資料収集を行った。現在までに複写依頼を行った資料の一部が届いている。 本年度の研究は、資料収集という、最も基本的な部分を集約的に行った。予定した資料をほぼ収集できたことで、今後の研究の基盤が固まった。
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