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2009 年度 実績報告書

タイにおける外国人労働者の移動・労働・生活

研究課題

研究課題/領域番号 19510264
研究機関龍谷大学

研究代表者

北原 淳  龍谷大学, 経済学部, 教授 (30107916)

キーワード外国人労働者 / タイ / ミャンマー労働者 / 移動 / 労働
研究概要

今年度は、まず現地調査は、調査対象をメーソート市、メーソート郡メーパ行政村に絞って、ミャンマー人労働者の受け入れ制度や実態の情報を集めるとともに、地域レベルの農業労働者の聞き取り調査を行った。これら情報やデータをふまえて、以下のような全体的枠組みをも検討した。1)労働者流入の産業構造および労働市場構造は、工業、農業、サービス・建設の部門により異なる。工業部門は、労働集約的業種、繊維、農産物加工、等が国境地帯を集積地とし、農業部門は、耕作放棄回避のため、ミャンマー人労働力に依存し、経営を維持する。都市のサービス・建設部門等も、経営維持のためミャンマー人労働力に依存し、経営を維持する。2)労働者の労働・生活の条件は以下の状況である。工場労働者は、雇用の歴史も古く、相対的に賃金が良く、専門技術習得も必要なので、中卒以上の学歴の若年単身労働者が多く、種々のルートを通じてミャンマー国内への送金を行う。繊維部門は、出来高払い雇用が主で、その労働条件や賃金も、中小規模工場から個人営業的家内作業所まで多種、多様である。農業労働者は、平地の稲作の場合、ビルマ族が家族・親族や村仲間同伴の移動者集団で移動し、農家の居住地に一定期間住み、母国への送金はしない。丘陵地の畑地農場では、賃金は稲作より良く、カレン族等の少数民族が農場にスラム的定住集落を作る。サービス部門労働者は女性の単身者住込み店員が多く、建設部門労働者は男性の単身者住込み労働者が多い。3)労働者の管理については、工場労働者は、大中規模的繊維工場を典型として、一部ミャンマー人現場労働者に中間管理させる。農業労働は、稲作は農家世帯主が直接管理し、畑作農場は同集団の現場監督に管理委任をする。店員は雇用主が直接に現場管理し、建設業は工場同様に一部現場労働者に中間管理をさせる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ミャンマー・タイ国境地帯における移民労働:メーソート周辺調査地を中心に2009

    • 著者名/発表者名
      タンタンアウン・北原淳
    • 雑誌名

      東アジア地域研究会ニュースレター 32号

      ページ: 6-7

  • [学会発表] 平和と地域開発:ミャンマー・タイ国境地帯の事例2009

    • 著者名/発表者名
      タンタンアウン
    • 学会等名
      国際開発学会
    • 発表場所
      立命館アジア太平洋大学
    • 年月日
      2009-11-22

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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