牛政治の先鋭化したかたちと思われる現在のグローバル・レベルの監視社会のなかで、主体化/隷属化の図式が、他者殺傷を介しての自己殺傷となって現れ、殺傷を軸に、新たな(非)自己形成の物語が浮上しつつある,この新しい(非)自己の有り様から出現してくる、従来とは異なった暴力の布置は旧来のジェンダー体制を利用しつつ、ジェンター体制を崩して、別の差別化へと変容させていく。その戦略の巧妙な操作について批判的視点を保持するには、ジェンダー研究の視点と、暴力に開する理論的アプローチの両方から、文化表象を分析する必要があり、それを試みていった。
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