研究課題/領域番号 |
19510277
|
研究機関 | 福岡女子大学 |
研究代表者 |
宮崎 聖子 福岡女子大学, 文学部, 准教授 (70401601)
|
研究分担者 |
吉田 信 福岡女子大学, 文学部, 准教授 (60314457)
松沼 美穂 福岡女子大学, 文学部, 講師 (40438304)
上杉 妙子 専修大学, 文学部, 兼任講師 (90260116)
|
キーワード | ジェンダー / 文化人類学 / 国際関係論 / 歴史学 / 植民地 / アジア / 通婚 / 家族・性 |
研究概要 |
各担当者がそれぞれの地域について調査・研究を行い、研究会で情報交換を行なったところ、各地域の通婚・雑婚の状況とその相違点等が明らかになり、互いに大いに刺激を受けた。19年度の実績概要を、各担当ごとに述べる。 宮崎は、植民地期台湾における植民者と被植民者の通婚等について、台湾と日本において先行研究を渉猟し、また法学関連の雑誌『台法月報』などにより「日台共婚」に関するデータを収集した。さらに研究成果の一部について、台湾で行なわれた国際学会で口頭報告「帝国における台湾人女性と「内台共婚」」を行い、同様の内容の論文が学会誌に採用された。 吉田は以下の研究実績をあげた。1.学会報告.平成19年6月9・10日に開催された東南アジア学会において報告を行なった。内容は旧蘭印における日本人の法的地位に関するものであり、婚姻による地位の変更に関して本科件での調査が役立った。2.研究内容の方向性を定めるにあたり本科研での研究会においてアメリカの研究者による植民地における通婚・雑婚に関する研究について整理、報告を行なった。 松沼は、第三共和政フランスの植民地においてフランス人と現地人の間に生まれた混血児の問題に関する先行研究を調査・整理した。そこではインドシナが主たる関心対象となった。他の共同研究者との知見の交換を通じて、フランスの特徴が浮かび上がるとともに、国際法体系のなかでの植民地の位置づけという問題への関心が促された。 上杉は、戦争未亡人及びグルカ兵雇用政策についての研究成果を発表した。また、9月には英国に出張し、グルカ兵雇用政策の変更に向けた検討を行っている英国陸軍グルカ政策本部を訪問し、面接調査を実施した。その結果、グルカ兵と外国籍の女性との通婚が香港返還以降、認められるようになったことが、改めて確認された。さらに、その背景となる英国陸軍の外国人兵士雇用政策や家族政策についての認識を深めることができた。
|