研究課題/領域番号 |
19510280
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研究機関 | 武蔵大学 |
研究代表者 |
清水 敦 武蔵大学, 経済学部, 教授 (90192111)
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研究分担者 |
櫻井 毅 武蔵大学, 名誉教授 (20061385)
舩木 惠子 武蔵大学, 総合研究所, 研究員 (00409369)
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キーワード | 経済学史 / ジェンダー / 19世紀 / 経済学 / 女性エコノミスト |
研究概要 |
本研究は、ジェンダーという言葉が生まれる以前のジェンダー意識を19世紀の経済学を基盤として分析し、ジェンダーの本質を経済学の歴史の中で位置づけることを課題としている。本年度は、19年度及び20年度に引き続きこの課題に即した研究を行い、研究会を開催してその内容を相互に検討したうえ、成果をとりまとめて別記のようなかたちで研究代表者及び研究分担者が論文の公刊及び学会発表等を行った。また前年度と同様、イギリスにおいて文献収集を行うとともに現地調査を実施した。 本研究は、19世紀の経済学者・社会思想家の著作を幅広く対象とし、かつその社会的背景を含めて検討することで当該時期におけるジェンダー意識のあり方を分析するという方法をとっている。本年度においては、具体的にはビアトリス・ポッター、マーティノー、J.S.ミル、マルクスなどの理論を検討するとともに、ガヴァネス、女子高等教育、ユニテリアニズムなどとの関連をも考察した。19世紀の経済学においてはジェンダー問題は未だ明確なテーマとして成立しておらず、価値論などの経済学史の他のテーマとはちがって、理論の継承・発展関係や諸理論の対抗的関係は当事者においても十分意識されていない。そのため個々の理論家の言説を暗黙の含意や社会的背景を含めて丁寧に読み解く作業が不可欠である。本年度は本研究の最終年度であり、本来であれば19世紀経済学におけるジェンダー意識について全体的結論を取りまとめるべきであるが、今述べたようなこの研究課題の特殊性を考慮すると、安易に一般的結論を導きだすことは慎むべきであると考えた。そこで研究代表者・分担者が各々担当する部分に関する研究を行い、その成果を共有するとともに、それを各自の研究に反映させて結果を公表するというかたちをとった。
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